SAPが垣間見せたクラウド時代のパートナー戦略

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1004/12/news009.html

2010年04月12日 08時10分 更新[松岡功,ITmedia]の記事。

ザックリ書くと、前回、お伝えした「SAP」の「富士通」とのクラウド業務の提携に対する分析と今後の「SAP」のクラウド・コンピューティングに対しての動向を探っている内容。

「SAP」って何って方は、以下参照。
 ↓
http://e-words.jp/w/SAP.html

「SAP JAPAN」のHP
 ↓
http://www.sap.com/japan/index.epx

ERPの世界でもっとも売れているのが、この「SAP」が出しているパッケージですが、この件は、前回も書きました。
ここの会社の動向が、注目をされているている最大の理由は、何時、クラウドに基幹業務としてERPを導入してくるのか?にあると思います。

どこの企業も基幹業務(特に、財務会計系)のERPをクラウド・コンピューティングに投入する事を狙っているのですが、なかなかまだそこまでの稼動における信用性とセキュリティの確保が出来ていないので、様子見の状態です。
(※財務会計系の稼働率が6ナイン99.9999%とも呼ばれている高い稼働率を要求されている為とも言われる。これを年間の稼動停止時間に換算すると約34秒くらい。)

特に、日本企業は、日本国内に機密データを保持しておきたいと言う、ニーズが強く、この基幹業務の部分に置ける市場は、潜在的には大きいが、いざ投入となると障壁は大きい。

ただ、情報系のものは、既にセールスフォースなどのように成功例があるように流れは、確実にクラウド・コンピューティングへと流れており、基幹系(ERP)のクラウド化は、時間の問題化と思います。

記事でもSAPの戦略の布石としてBI(ビジネスインテリジェンス)を手始めに進め、最終的には、ERP本体をクラウド化していこうという腹積りなのだろう。
今回は、「富士通」だが実際は、「SAP」は「NEC」とも提携しており、ERPの展開を日本国内で行っている、当然、そうなるとクラウド化の動向として「NEC」も注目が必要となる。

さて、開発者もしくは、IT関係者にそれが、どう直接関係するのか?ですが、ぶっちゃげ、パッケージ大手である「SAP」がクラウドに進出すると言うことは、自前のERPパッケージを食いつぶすことにも今後はなりかねない事です。
しかし、それでも参入をすると言うことは、それだけクラウドに対する脅威と危機感を持っているということになります。

それは、他のERPパッケージ販売の大手も同じであり、クラウド参入は時間の問題であると言うことになります。
そこで、今までパッケージ開発とカスタマイズに慣れ親しんでいた開発者はどうなるのか?
今後のビジネスモデルが変わるのではないかと思わなくてはなりません。
それだけ、この「SAP」のクラウドへの注力と言うのは、非常にクラウド戦略を各社が考えている中でのターニングポイントと言えるのではないでしょうか?

正確に情報を押さえ、動向を注視しておかないとあっと言う間にクラウド化の波に乗り遅れる事を覚悟しなくてはいけないと思います。