前回の記事で裁判の傍聴をしたとお知らせしましたが、今回は傍聴でのできごとをお話しします。
十数年前のことですが、この時点でも傍聴マニアという人がいました。
明らかに事件とは無関係で、その方面の勉強をしているという雰囲気でもありません。
なかには法廷で寝るだけの人もいます。
世の中にはいろんな人がいるものだと思い、不謹慎ですが私も興味本位で判決が行われる法廷をのぞいてみました。
最前列に座り判決を聞き、裁判長が閉廷を告げた瞬間、ものすごい声が聞こえてきました。
兄貴~!
頑張れ‼
しっかり務めてこいよ!
などの大声が飛び交いました。
反社(893)の傷害事件の判決だったのです。
本来なら裁判長や衛視が制止するのでしょうが、なぜか両方とも見て見ぬふりです。
被告人は傍聴席に向かってガッツポーズをして呼びかけに応えています。
私はただ固まるだけです。
横には和服の女性もいました。
10~20秒ほどその状態が続き、衛視がうなずくと被告は法廷の外へ連行されていきました。
務所へ入れられる前のお目こぼしタイムのようで、あるいは粋な計らいなのかも知れませんが、裁判所の中でこのような事が行われているとは思ってもいませんでした。
このことを職場で話すと、傍聴のことで盛り上がったのですが、同僚からラジオの番組で東京23区の区役所を巡り、区役所内の食堂でカレーライスを食べ比べるという企画があったとの話が出ました。
カレーライスはどの食堂でも共通メニューなので
「お前も全国の裁判所カレー巡りでもしてみたら」
などと無責任なことを言われましたが、裁判所のカレーというのも興味がありましたので東京地裁の地下に行ってみました。
実際に食堂はあるようなのですが、私は見つけることができず、かわりに見つけたのが・・・
ジュエリーショップでした。
なぜ裁判所の地下に宝石店?と、思いましたが、どうやら国家公務員の福利厚生のために共済組合が出店しているようでした。
公務員にも福利厚生は必要ですので、けしからんとは思いませんが、せめて厚生労働省の庁舎とかでやればよいことで、なにも裁判所の地下で宝石を売らなくてもと思いました。
わずか十数秒とはいえ反社へのお目こぼしタイム、裁判所内の宝石店、ここでは日常とはかけ離れた世界がありました。
一平報道から裁判員へ飛び、そして今回の記事・・・
次回からはいつものブログに戻したいと思います。
お付き合いくださいましてありがとうございました。