ネタバレです。

 

 

 

カラー見開き表紙

「ヨーク・ロイヤル・ダイヤモンドホテル」はⅢになった。

今回も

萩尾望都

HAGIO MOTO PRESENTS

なのだが、なぜPRESENTSにこだわるの?

英語ができる担当さんいないのかな。

ヨーク・ロイヤル・ダイヤモンドホテルではなく

ヨーク・ロイヤル・ダイヤモンド・ホテルではないのか?

 

「“人間化”していくアラン。

エドガーが望む

ふたりの、この先は――!?」

はともかく、

(アランは“人間”扱いされているだけで、“人間化”かどうかはわからないし、“人間化”させようとしているのはエドガーだよなあ)

 

「一方、

ダフネーに執着するアラゴンと

避難してきた一族は

同じホテル内にいて…?!」

は変だよね。

ホテルの話は描きたくても描けなかったということがばれてしまう。

カラー印刷は締切が早いのかな。

萩尾望都がそこまで描けると言っていたのか。

 

1頁(雑誌のページではなく、「青のパンドラ」のページ)

なぜアーサーは料理がうまいのか?

人間だったころは料理なんてしなかったはずなのだが。

 

 

2頁

エドガーはアランが「お金を持っていない」と言うのだけれど、とりあえずアーサーから借りればいいじゃん。

エドガーはアランを1人で生きて行かせようとしているのだが、なぜ?

とりあえずアーサーとエドガーと暮らせばいいんじゃない?

それで身分証明書とか出生証明書とか偽造して学校にでも行ったら、恋に落ちて出ていくよ。

 

旧シリーズではドイツに行ったじゃん。

新シリーズだってイタリアにも行っている。

パスポートを持っているんだから、もうそれ以上現実的な話はしなくていいのになあ。

 

アーサーがなぜ金を持っているのか?身分証明書とか出生証明書とかないはずなのに、どうやって暮らしているのか?という疑問がわく。

だからこういう現実的な話はしちゃいけないんだよ。

 

3頁

アランは13歳だったの???

欄外にアランは1865年11月30日生まれとある。

しかし次の頁でエドガーは「きみを仲間に入れたのは1879年11月――頃だった」とある。

えーと。誕生日直前ということ?

微妙だなあ。

 

5頁

マリアとアイザックに今後のことを相談するのはなぜ?

アランの生殺与奪?彼らはそんなに偉いの???

長生きしているから?(7、8世紀からだそうですyバリー「青のパンドラ1」)

ポーの一族って意外にムラ社会だね(皮肉です)。

 

6頁

ここで納得とか引き受けるとかエドガーとアーサーが語るのだが、

アランが人間に戻ったのは確定なの?

なぜ確信できるの?

そこが謎なのだが。

しかし「引き受ける」はちょっと意味がずれていないか?

「受け入れる」では?

 

8頁

やっとオリオンがベニスに行こうと提案(待っていたよ)。

そうだよ。とりあえずベルナドットに相談しようよ。

と思うのだが、エドガーは大反対。

(まあエドガーはアランのすることなすこといちいち反対するけどね)

 

12頁

そして“血の神”が出て行ったらアランは死ぬとエドガーは断言するのだが、

なぜ断言できるの???

「ぼくが見ていないとこで死ぬな!」は決めゼリフなのだが、

アランを人間として生きさせたら、死期には会えないよね。年取ったアランを看取ることはしたくないの???

「とこ」じゃなくて「ところ」にしてほしかったなあ。

 

 

バンパネラからエナジーをもらうとバンパネラになるというのが旧シリーズのルールだったのだが、

じゃあ最初のバンパネラはどうやってバンパネラになったのか?という問題が出てきてしまい、それで“血の神”登場なのだが、

しかしバンパネラが“血の神”を取り込むと人間に戻っちゃうというのは無理があるよなあ。

 

キング・ポーは青い霧を吸い込んで血を欲し、青の霧が出ていくと人間に戻る生活を繰り返した(「青のパンドラ1)。

(青の霧を吸い込むと「神になる」というのもなあ。異教の神がキリスト教によって悪者にされたというわけですか)

それにしてもバンパネラが青い霧に包まれて人間に戻るのは無理があるよ。

そしておそらく、いやきっと、萩尾望都はエドガーがどうやってバンパネラになったのかを忘れている。

 

もしいったん取り込んだ“血の神”が出ていくと死んでしまうのなら、

バンパネラがみな“血の神”を取り込んで出て行かせれば、バンパネラ消滅。

最後にエドガー独り残る。

萩尾望都はエドガーにそのくらいの孤独を負わせるのではないか。

勝手な想像です。たぶん、当たらない。

 

一族存亡の危機にキング・ポーは何をしているのだ?

 

次回の予告が「つづく」だけなのが不安。

裏表紙には萩尾望都の名前がないんだよね。

数ヶ月待つ必要はないけれど、来月までに描けるか不安なのかなあ。

ポーの村が焼けて住民がホテルで慣れない暮しをしていることは描けるよね。

エレベーター?テレビ?シャワー?電話?鏡だらけ!で大騒ぎ。

オロオロするバンパネラと不信に思うホテルスタッフ。

かるーく12頁行けるでしょ。

 

「ポーの一族」の季節を確認したくて読み直したけれど、ストーリー展開が速くていいね。

この速さはもう描けないのだろうなあ。

 

 

清水玲子の『竜の眠る星』好きだった。懐かしい。