作詞小嶋 登
作曲坂本 浩美


白い光の中に 山並みは萌えて
はるかな空の果てまでも 君は飛び立つ
限りなく青い空に 心ふるわせ
自由をかける鳥よ 振り返ることもせず

勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して

懐かしい友の声 ふとよみがえる
意味もないいさかいに 泣いたあの時
心通った嬉しさに 抱き合った日よ
みんな過ぎたけれど 思い出強くだいて

勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して

今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ 若い力 信じて
この広い この広い 大空に

今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ 若い力 信じて
この広い この広い 大空に



作詞:文部省唱歌
作曲:
1884年(明治17年) 発表

仰げば尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾年(イクトセ)
思えばいと疾(ト)し この年月(トシツキ)
今こそ別れめ いざさらば

互いに睦(ムツミ)し 日頃(ヒゴロ)の恩
別るる後(ノチ)にも やよ忘るな
身を立て名をあげ やよ励めよ
今こそ別れめ いざさらば

朝夕なれにし 学(マナ)びの窓
蛍のともしび つむ白雪
忘るるまぞなき ゆく年月
今こそ別れめ いざさらば


作詞 不詳
作曲 スコットランド民謡


ほたるの光、窓(まど)の雪。
書(ふみ)よむ月日、重ねつつ。
いつしか年も、すぎの戸を、
明けてぞ、けさは、別れゆく。

とまるも行くも、限りとて、
かたみに思う、ちよろずの、
心のはしを、一言(ひとこと)に、
さきくとばかり、歌うなり。

第二次大戦後、以下の歌詞は学校では教えません。

筑紫(つくし)のきわみ、みちのおく、
海山(うみやま)とおく、へだつとも、
その真心(まごころ)は、へだてなく、
ひとつに尽くせ、国のため。

千島(ちしま)のおくも、沖縄(おきなわ)も、
八洲(やしま)のうちの、守りなり。
至らんくにに、いさお しく。
つとめよ わがせ、つつがなく。



歌詞(解説)
○蛍の光 窓の雪
これは、灯油も買えなかった苦学生が蛍を捕まえてその光を利用したり、窓から差し込む雪の照り返しを利用したりして夜も勉強をし、その人は立派な役人になったという中国の有名な故事を元にした歌詞です。「蛍雪の功(けいせつのこう)」という言葉としても残っています。

○書読む月日 重ねつつ
前の歌詞を受けて、そんな苦労をしながら書物を読む日々を重ねながらという意味です。

○いつしか年も すぎの戸を
これはそのままなのですが、「すぎの戸を」の「すぎ」は「過ぎ」と「杉」の掛け言葉です。ですから、「いつの間にか年月が過ぎ、杉の戸を」と訳すのがいいでしょう。

○開けてぞ今朝は 別れゆく
これはそのままです。「杉の戸を開けて今朝はクラスメートと別れていく」という意味です。

○とまるも行くも 限りとて
「とまる」はここではその土地にとどまること、「行く」はその土地から別の土地に出て行くことを表します。また、「とまるも行くも」は「者」が省略されていると考えられるので、「ふるさとに残る者も出て行く者も」と訳すのがいいでしょう。

○互みに思う 千万の
「互み」は「互いに」という意味です。「別れる人々がそれぞれ抱くたくさんの思い」という感じでしょうか。

○心のはしを ひとことに
前の歌詞と合わせて、「たくさんの思いの端々を一言にまとめて」という感じです。

○幸くとばかり 歌うなり
「幸く」は「無事で」という意味です。これも前の歌詞と合わせて、「たくさんの思いを無事でという一言にまとめて歌うのである」という感じです。

○筑紫のきわみ 陸の奥
「筑紫」は九州の事、「陸の奥」は「みちのく」、つまり東北の事です。どちらも中心から遠く離れた土地の例として挙げられています。

○海山遠く へだつとも
これはそのまま、「海や山が遠く隔てても」という意味です。

○その真心は へだてなく
これもそのままです。前の歌詞を受けて「その真心はどんなに遠く離れた場所であろうとも隔たることなく」という意味です。

○ひとえに尽くせ 国のため
「ひとえに」は「ただひたすらに」ということ。「国のため」は当然「日本国のために」ということです。戦前に生まれた歌詞なので軍国色がありありと出ています。

○千島の奥も 沖縄も
「千島」は「千島列島」の略で、「沖縄」と同時に「日本」の範囲を表現しています。

○八洲のうちの まもりなり
「八洲」は「日本」の別の言い方で、「日本」より上品な言い方です。前の歌詞と合わせて、「千島列島から沖縄までは日本の支配下にある」といった感じでしょうか。

○いたらん国に いさおしく
「いたらん」は「日本の支配が及ばない」、「いさおしく」は「勇敢に」ということで、全体で「日本の支配が及ばない国には勇敢に」という意味です。

○つとめよわがせ つつがなく
「わがせ」は女性が夫や恋人、男兄弟を親しみを込めて呼ぶ言葉、「つつがなく」は「無事に」という意味です。夫や彼氏、兄弟には他国を支配できるようがんばって欲しいという感じの意味です。



歌手:いきものがかり
作詞:水野良樹
作曲:水野良樹


「"わたし"は今 どこに在るの」と 踏みしめた足跡を 何度も見つめ返す
枯葉を抱き 秋めく窓辺に かじかんだ指先で 夢を描いた

翼はあるのに 飛べずにいるんだ ひとりになるのが 恐くて つらくて
優しいひだまりに 肩寄せる日々を 越えて 僕ら 孤独な夢へと歩く

サヨナラは悲しい言葉じゃない それぞれの夢へと僕らを繋ぐ YELL
ともに過ごした日々を胸に抱いて 飛び立つよ 独りで 未来(つぎ)の 空へ

僕らはなぜ 答えを焦って 宛ての無い暗がりに 自己(じぶん)を探すのだろう
誰かをただ 想う涙も 真っ直ぐな 笑顔も ここに在るのに

永遠など無いと 気づいたときから 笑い合ったあの日も 唄い合ったあの日も
強く 深く 胸に 刻まれていく
だからこそあなたは だからこそ僕らは 他の誰でもない 誰にも負けない
声を 挙げて "わたし"を 生きていくよと
約束したんだ ひとり ひとつ 道を 選んだ

サヨナラは悲しい言葉じゃない それぞれの夢へと僕らを繋ぐ YELL
いつかまためぐり逢うそのときまで 忘れはしない誇りよ 友よ 空へ

僕らが分かち合う言葉がある こころからこころへ 声を繋ぐ YELL
ともに過ごした日々を胸に抱いて 飛び立つよ 独りで 未来(つぎ)の 空へ



作詞 武田鉄矢
作曲 千葉和臣
唄 海援隊


暮れなずむ町の 光と影の中
去りゆくあなたへ 贈る言葉
悲しみこらえて ほほえむよりも
涙かれるまで 泣くほうがいい
人は悲しみが 多いほど
人には優しく できるのだから
さよならだけでは
さびしすぎるから
愛するあなたへ 贈る言葉

夕暮れの風に 途切れたけれど
終りまで聞いて 贈る言葉
信じられぬと 嘆くよりも
人を信じて 傷つくほうがいい
求めないで 優しさなんか
臆病者の 言いわけだから
はじめて愛した あなたのために
飾りもつけずに 贈る言葉

これから始まる 暮らしの中で
だれかがあなたを 愛するでしょう
だけど私ほど あなたのことを
深く愛した ヤツはいない
遠ざかる影が 人混みに消えた
もうとどかない 贈る言葉
もうとどかない 贈る言葉