【第3回】やまぐちGIS講座 ~山口県内の教員・学生向け~

  ※GIS:Geographic Information System = 地理情報システム

 

1) 日時:2017/ 8/27(日)14:00~16:00

2) 場所:山口県セミナーパーク 一般研修棟220室

3) 参加者:

 主催)山口大学教育学部講師 楮原京子(かごはら きょうこ)先生

 受講)県内高校教諭 8名

 サポータ)一般社団法人やまぐちGISひろば事務局 弘中淳一(記)

4) 内容:

 「ベクトルデータを使う」

  ・おさらい(ベクタ形式とラスタ形式)

  ・(日本地図)県別の階級区分図作成: 地球地図

  ・(下関市)街区別人口密度表示: e-Stat(政府統計窓口)

 

【やまぐちGIS講座 全体スケジュール】

http://yamaguchi-gis-hiroba.org/news/20170612_Seminar.pdf

 

【受講風景】 

 

【実施内容】

 本講座の目的:既存のシェープファイル(オープンデータ)から階級区分図ができること。

 GISは、属性データを元に、県(または市)などのエリアを色分け表示することができる。

 見た目にわかりやすい地図を作成でき、さまざまな意思決定支援が行える。

 

 1) 「地球地図」を利用した県別の階級区分図(人口)

  

 

 2) 「e-Stat(統計GIS) -  H27国勢調査(小地域) - 男女別人口総数及び世帯数」

   ①街区(地図情報:shapeファイル)の属性情報と

     テキストデータ(男女別人口総数及び世帯数)を

     "KEYCODE"というキーでリンクします。

    

  

   ②人口密度を算出し、新たな属性項目として格納します。

     人口密度=人口 / 面積(街区毎の人口 / m2) 

     ※すみません。当日1,000を乗じましたが、乗算は不要のようです。

    

 

  ③人口密度毎に、町丁・字を色分け表示します。

     

 

  ④色の濃いところは、人口密度が高い。

   透過して地理院地図を表示すると、より分かりやすくなります。

   ※以前、近隣に住んでいました。色の濃い地域は県住があり、よく公園で遊びました。

     人口密度が高いのは間違いでしょう。

   

 

 当日の講習はここまでです。


【感想】 

  斯様な地域分析は、RESAS(リーサス:地域経済分析システム)が有名になりました。 

 ※RESASも、やまぐちGISひろばホームページからリンクしています。

 

 ただRESASの区域は市町単位が最小で、町丁・字単位のデータはないようです。
 その場合、「地図による小地域分析(jSTAT MAP)」も使えそうです。

 

 一方、今回実施した手法は、QGISとオープンデータを組み合わせて行う方法です。

 こちらは、自らが手を動かして作るGISであるため、RESASなどに比べると手間はかかります。ただしGISの本質を理解できる点、そして理解できれば、自由自在にシステム構築でき、欲しい情報を操作できる点が特長と考えます。

 

 今回のケースで言うと、以下の表現が可能です(町丁・字単位の表現)。

  「男女別人口総数及び世帯総数」 ※上記

  「年齢(5歳階級、4区分)別、男女別人口」

  「世帯人員別一般世帯数」

  「世帯の家族類型別一般世帯数」

  「住宅の種類・所有の関係別一般世帯数」

  「住宅の建て方別世帯数」

  「産業(大分類)別及び従業上の地位別就業者数」

  「職業(大分類)別就業者数」

 

 今回の講習で、そのメリットを体験くださればと思いました。

 

 <GIS講習をサポートしてみて感じること>

  1) 重要なのは、GISのしくみ・原理を理解すること(操作を覚えることでなく)。

  2) それにより、GISで何ができるのかがわかること。

  3) 操作がわからなければ、ご質問ください。お答えします。

 

 今後ますます教育現場にGISが浸透するよう願っています。

 

【オープンデータ】

 「地球地図」「e-Stat」等、オープンデータについては、

 以下、やまぐちGISひろばのホームページよりリンクしています。

 http://yamaguchi-gis-hiroba.org/index.html

 

  1) 地球地図 : オープンデータ、オープンソースのひろば

             →宇宙ディレクトリ

              →Jap;anese Landcoverage Information

               → 日本地図日本

   2) e-Stat :  オープンデータ、オープンソースのひろば →e-Stat(統計GIS) 

 

今回は以上です。