　　　　十代の頃、星に興味を持った私は隣の恒星迄どれぐらいの時間で行けるのかと計算してみました。一光年は九兆四千六百億キロ。隣のプロクシマケンタウリ迄4.2光年。時速四万キロと仮定して約１１３００年かかります。これだけ時間がかかると恐らく宇宙船は故障して何処かへ漂流するのが関の山だし、生命は何をしても生存できないでしょう。往復なぞ論外です。勿論科学が進歩すれば宇宙船の速度を上げることは可能でしょうが危険性はそれほど低減しません。ですからSF作家はワープ航法や亜空間航法を駆使するのですが、今のところ実証されていません。という次第ですから人類はせいぜい太陽系内でしか生きるすべはないのです。狭い太陽系、皆が仲良くしないといけないのです。

　計算し直すと、なんと一桁間違い！正しくは１１万３千年、もう絶望ですね。