◆ 25年前の映画「ガメラ2 レギオン襲来」が、
4K & ドルビーでリマスターされて、今、映画館で再上映中だ。
映画の撮影が行われていたあの当時、私はある雑誌の編集ボランティアもやっていた。
縁あって先輩編集者の二人が撮影所に取材に行っていた。
ところが、急に私に、現地からお呼びがかかった。カメラを持って来いと言う。
調布の撮影所に着くと、スタッフの方が出迎えてくれて、すんなり撮影所内に入れた。
なんとそこで、先輩二人はエキストラで出演することになったらしく、
取材が出来なくなったから、私が呼ばれたのだった・・・。
↑ 出待ちの渡辺裕之さんと。
渡辺さんの私有車は当時シボレーアストロで、
少しの間、車内でお話をさせていただいたりした。
↑ 先輩二人の役は、最終防衛線での自衛隊指揮所テント内の
師団司令部幕僚役で、スクリーンにもバッチリ写っていた。
この作品が映画デビュー作だった大泉洋さんより はっきり写っている。
↑ 撮影の途中、嬉しいことに監督の金子修介さんから、
オリジナルテレホンカードをいただいた。
↑ そしてスタッフジャンパーもいただいた。
今でも大事に持っている。
これだけでも十分に嬉しかったのだが、
もっと嬉しいことがあった。
↑ 作品の撮影が終わった頃、
クランクアップパーティーに3人とも誘っていただいたのだ!!
会場は新宿の某所。
なぜか主人公役の永島敏行さんの目の前の席に案内されてビックリした・・。
舞い上がってしまって、どんな会話をしたのか、まったく覚えていない・・・。
一番長くお話ししたのは、ガンエフェクトの栩野(とちの)幸知さんだった。
私も高校時代にエフェクトを(プロから見ればショボいけど)やっていたので、
当時コンバットマガジンにエフェクト関連の連載を書かれていて、
お顔を見かけて、ついこちらから声をかけさせてもらったのだった。
感激しっぱなしのクランクアップパーティーだったが、
更に感激したのは、2次回にまで誘っていただいたことだ。
水野美紀さんのカラオケが聴けたり、
吹越満さんのテレビでは出来ないお笑いネタを魅せていただいたり、
藤谷文子さんとゲームでじゃんけんしたり・・・
夢のような時間だった。
★ 劇中の裏話し。
〇 渡良瀬と穂波が自衛隊のライトバンで防衛庁に向かうシーン。
桧町駐屯地(当時六本木にあった防衛庁)に車は入って行くけど、
中の建物での撮影は、朝霞駐屯地だった。
(市ヶ谷から移転したばかりのとってもキレイな東方総監部庁舎)
〇 ライトバンにはハイマウントストップランプが後付けされている。
義務化されたのは映画の10年後なので、当時は珍しかった。
撮影用に慌てて取り付けたのか、
コードがだらりと垂れ下がっているのが劇中でも見て取れる。
〇 90戦車が防衛出動で公道を爆走するシーン。
駐屯地内の道路わきに看板や電話ボックス、小屋、
ゴミ置き場などをセットで作っている。
(路面がアスファルトではなくコンクリ。)
〇 空自のF1戦闘機に爆弾を架装するシーン。
青い演習弾を実弾のようにOD(オリーブドラブ)色に塗装し直している。
調布の撮影所で取材が終わって帰り間際に、
「ガメラのいらない着ぐるみがあるけど、持って帰る?」と、声をかけられた。
その着ぐるみは劇中、
仙台で草体の種子発射の爆風・噴炎で黒焦げ用に作られたものらしく、
表面もボロボロ。
撮影所には車で行っていたが、
かなりデカくて屋根にくくり付けても盛大にはみ出しそうだった。
めちゃくちゃ悩んで、あきらめたのだった・・・。
あれから25年。
迫力いっぱいの大きなスクリーンで、また観れる機会がくるなんて、
思ってもいなかった。
平日、仕事を早退して福岡市内の映画館に向かった。
リバイバル上映なので、上映館数は少ない。九州では1館のみ。
ガメラ2のスタッフジャンパーを着て行ったのは言うまでも無い。
二日前に予約した時点で、
まだ誰も予約がなく、ど真ん中に席を確保した。
で、当日は私以外には3人だけだった・・・。(一人は女性)
ドルビーシステムだから500円増し。
レンタル屋でも借りられて、展開も結果も解っている映画を、
リマスターされたからと言って、割増し料金まで払って、
平日にわざわざ観に来る人は、 よっぽど好きな人だろうなぁ。
席はすごい離れていたけど、
なんだか親近感を勝手に感じた。
平日夜に一人で自由にさせてくれたママに感謝しつつ、
当時の撮影所やパーティーでのことを思い出しながら
とっても楽しめた ガメラ2 レギオン襲来、でした。