クィーン

前から見てみたかった映画です。

ヘレン・ミレンの演技が素晴らしい、エリザベス2世をその通りに演じているなどとよく報道されていたので、イギリス王室の雰囲気を内部から見てみたかったのかな。

今まで、ダイアナ妃の立場からだけの見たり聞いたりだったので、全く違った立場から見ることができ、新鮮だった。

ダイアナの異常なまでの人気が、いかにロイヤルファミリーから反比例的に国民が離れていくことか・・・
(この嫁のせいで・・・という気持ちにもなるんだろう)


ダイアナが、パリのホテルリッツから出てきて、ベンツに乗り込む。それをパパラッチ達が執拗に追う。
(皆が忘れることのないあの風景です)

そのすさまじさが克明に再現され、ダイアナの死。

その後のロイヤルファミリーの様々な判断のしかた、どう見ても、我が家などのそれとたいしてかわらないしごく常識的なものだと思うのですが、マスコミの批判は高まっていくばかり。窮地に追いやられるロイヤルファミリー。

これを苦慮した着任早々の、労働党のトニー・ブレア首相
(彼の奥さんは、夫とまったく対等な、でかい態度です)

彼とエリザベス女王との関係が、だんだん変化していくんですよね。そこが面白いところ。

若くして、よき君主であろうと頑張り続けてきた女王の孤独な内面を、いち早く理解し、この若き首相は、国民と女王との距離を近づける手立てを尽くします。


女王のファミリーも、ブレア首相のファミリーも、どこにでもあるふつうのファミリーの生活らしく描いてあるのでわかりやすかった。

女王を支える、夫のエジンバラ公も好感が持てた。どの登場人物も好意的に描かれていたからかな?