SENYUMLAH! ~アルツハイマー病の夫との日々

SENYUMLAH! ~アルツハイマー病の夫との日々

ほぼ10年前に若年性アルツハイマー型認知症と診断された夫との日々を中心に、日々の暮らしのこと、大好きな旅(ちょっとお出かけも)のお話しなどを掲載していきます。SENYUMLAHは、インドネシア語で「笑って」という意味です。これについても記事でお話しできれば…。

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6月以降、急激に下肢筋力が衰えた夫は、以前のようにスムーズに

歩くことができなくなり、また、膝の曲げ伸ばしがスムーズにできなく

なった。

 

わたしが触ってみても、かなり体全体が硬くなっていて、これでは

いろいろとしんどいだろうなと思っていた。

その話を知人にしていたら、訪問マッサージをすすめてくださった。

推薦できる方がいらっしゃるとのこと。

 

さっそく、医療保険適用の訪問マッサージをお願いすることにした。

リラクゼーション目的ではなく、医療行為。

主治医に同意書の記入をお願いする。

 

まずは体全体のチェックをしてもらったところ、ふくらはぎや太もも

の後ろなどがかなりかたくなっていた。手首や足首をまわすものの、

ギコギコガシガシって感じで…。

 

背中なども押してもらっていた。

最初は何が始まるのか、とても不安そうな顔をしていたが、途中からは

結構気持ちのいいところもあったのか、表情が緩んできた。

 

元気のいい、サッパリした人柄がいい先生。

施術だけではなく、いろいろと話しを聞いてくださるのがありがたい。

 

できれば、毎日、手首と足首をまわしてあげてほしいとのことで、

やり方を教えてもらっている時-。

右足は先生、左足は私がもってグルグル。

その時の夫の顔はなんとも言えない、複雑な顔をしていて思わず

笑ってしまった。

何をされるんだ?何をするんだ!と、怪訝な不安な引きつったような-

いや、ほんとに怖かっただろうと思う。

その後で、少し笑顔っぽいのも見えた。

笑ってしまって申し訳ないんだけれども、そのときの場の雰囲気が明るくて、

なんだか心が和んでいたのは事実。

 

これからはこの訪問マッサージを続けていくことで、拘縮が防げたり

関節が動きやすくなったり、緊張がほどけたりする-

と思うと、とても救われた思いがして嬉しくなった。

 

本人も、マッサージの後はなんだかいつもと表情が違って、しっかりと

した顔をしていたように感じた。

 

施術中に本人にいろいろと声かけをしてくださる。

ある時などは、一生懸命何かしゃべろうとしている夫がいた。言葉には

ならなかったが、少し声が出て何か言いたかったんだろうなと思った。

拒否の言葉ではなく、会話の流れの一部という感じがした。

 

昔、彼はバスケットボールやバドミントンをしていた。勤めていた学校では

バスケット部の顧問もしていたので、バスケットに関する話題が少し心に

触れたのかもしれない。

 

1週間に1度のこの時間が夫にとってよいひと時であることを信じたい。

 

いきなりですが、これ、うちのベランダのアボカド。

数年前に、食べた後の種を何気にプランターに埋めておいたら大きく生長

してきました。今や高さ1メートルほど。

実がなれば嬉しいのですが…。

 

下肢筋力がだいぶ衰えた夫ですが、できるだけ維持できるよう

少しでも歩くようにしています。

家の中でもゆっくりゆっくりと歩いています。

 

今朝、洗面所で口をゆすいでもらっている時に驚くことが!

いつも通りにコップに水を入れて、持ってもらって口元にあてると

自分でブクブクします。

一回見にいったときにまだブクブクしていたので、朝食作りの

準備続行のため少しその場を離れました。

しばらくしたらゴーンという音が!

ひょっとして…と急いで駆けつけたところ、尻もちをついていました。

なんで? 居眠りした? 

本人も何が起こった?という顔をしていたので、とりあえずはホッと

したものの、エライコッチャ~!エライコッチャー!が頭の中でリフレイン。

 

椅子から立ち上がるときには、なんとか一人で介助できるんですが、

床まで落ちてしまった時にはお手上げで、今まで何回かあった時には

お世話になっている近くの小規模多機能施設のスタッフさんに来て

もらっていました。

 

送迎のときならばいいのですが、今日は休みの日。わざわざ来て

いただくことになる…できるだけ自分でやってみよう~といろんな

方法を試すのですが埒があかない!

指示をなかなか理解してもらえないので、こちらがお願いしてもその

体勢にもっていくことは難しい。

そのうち、私の腰が悲鳴をあげてくる。

言葉も雑になってくる。

 

こういうときに、お尻の下に差し込んで電動でグーッと持ち上げるような

機械があればいいのに!そういうのを用意しようと思うと高価なんだろう

な…と思ったときに、ふと介護用の特殊ベッドがひらめいた。

一番低い位置におろして、ダンナをなんとかのせて上にあげる。

幸い、2年前にマンションに引っ越しているのでほぼバリアフリーの状態

なので、なんとかベッドまで引きずって(ごめんなさい)上げようと試みた。

大成功!!  自分でも少し体を動かしてくれたので助かった。

寝てもらったら、後は毎朝のルーティーン。

やったね!!

 

夫もホッとした様子。

そりゃあ、私がヨイショヨイショといろんなところを引っ張ったり、束の間

私が放心してしまい放置されたり…。わけがわからないなりにも不安

だったのでしょう。

 

少し休んで買物に出かけました。

そこでもゆっくり歩いてもらいました。

帰ってからは疲れたようでかなり眠気がきていたので、しばらくベッドに

横になってもらいました。

 

これで、床に倒れても安心!

いやいや、椅子に座るまではやはり目を離さないようにしないとですね。

 

 

今日は2人とも特に予定はない日だけれども、ほぼいつもの

時間に起床。

 

最近はやはりどうも眠い時間が増えている。

朝食が終わる頃には眠くて仕方ないようだ。

肘掛けがついている少しゆったり座れる椅子をニトリで

買ったので、椅子から落ちる心配はないが、姿勢を

崩した時にビクッとしている。

 

長時間座っていると、ひざの関節が固まってしまうので、

少しの時間ベッドで寝てもらうことにした。

椅子から介助して立ってもらい、少し歩いてもらってベッドへ。

 

1時間半後に起きてもらい、外に出ることにした。

雨もちょうど止んでいたし。

いつものコースで、梅宮大社へ行って、お参りして馴染みの

ニャンの顔をみて、やはりシラサギがたくさん木にいるなあと

見上げる。

前と同じコースだけれども、だいぶ足の運びがゆっくりとなっている。

3段くらいの階段もかなり苦労して時間がかかる。

鳥居本の方へドライブして、スーパーに寄って帰宅。

軽くランチをとって、午後はゆっくり過ごす。

 

夕食のメインは三色丼。卵とミンチとほうれん草。これなら

スプーンですくって自分で食べやすいかな…と。

最初のうちはがんばって食べていたが、そのうちスプーンを

放り出してしまった。

もういらないのかと聞いたら、首をふっていたので食べる気は

あるらしい。

テーブルに並んでいるのが食べ物なのかがわからなくなって

いるのか?食べることを忘れてしまったのか?

介助して口元に食べ物をもっていくと、しっかりと口をあける。

一口食べてしっかりと噛んでいる。噛んでいるときには一切

食べ物を受け付けない。自分のペースで食べている。

 

間にお味噌汁の具や他の惣菜なども口に入れる。

全体の量は前に比べると少なくはなっているけれども、それでも

なんとか8割ほどは食べられてホッとする。

 

しばらくしてから寝る準備。

最近は歯磨きが難しくなり、なんとかうがいはできている。

時々吐き出さずに飲み込むこともあるが、今日はうまくできた。

 

ベッドに座ってもらってゴロンとしてもらい、私が足を持ち上げて

まっすぐにおろす。

いつも姿勢よくあおむけに寝るのだが、なかなか頭を枕につけないこと

が多い。

「頭つけていいよ~」と言っても、なかなかつけない。結構しんどい

体勢だと思うのだけれど。

 

おでこを少し押して「だいじょうぶやし~」と声かけ。

すぐに目を閉じる時もあるのだが、今日はとても不安そうな顔を

していた。

「しんどい?」と聞いてみたが、首をふる。

「だいじょうぶ?」との問いかけには「うん」と言う。

 

だいじょうぶな目してないけどなあ。

今は何を考えているんだろう。

しんどくても、気分悪くても詳細を訴えられないんだなあ。

なんか言ってほしい…。 

今、頭の中は何がめぐっているんだろう…などいろいろ考えて顔を

見ていると、ふと涙ぐみそうになる。

 

その思いを振り切って、明るく 「だいじょうぶかな!」

笑顔で「おやすみ」と言う。

安心したように目を閉じた。

 

夢の時間が少しでも楽しいものでありますように。

 

 

 

 

6月17日に退院してから早くも20日ほど過ぎました。

病院で歩くリハビリもしていただいたので、なんとか歩く

ことはできています。

 

足の運びはスムーズというわけにはいかないですが、

短い距離なら止まらずに歩けています。

どれだけ歩けるのか…はわからないのですが、本人が

嫌がらないようなら、できるだけ歩くようにしてもらって

います。

元々散歩が大好きだったので。

 

ただ、今までだったら休日になれば、新聞に紹介されている

スポットなどにドライブして出かけていたのですが、様子が

わからない初めてのところへは向かう勇気がなく、今のところ

近くのそれほど広くはないスーパー等に一緒に行って様子を

みています。

 

先日は少し足をのばして京北の道の駅に行ってきました。

買物をしながらも目が離せず、急に倒れるんじゃないかと

ドキドキしていましたが、無事に車まで戻ることができました。

 

あまりがんばってもらうのも疲れてしんどいだろうし、でも、

まだまだ歩く能力はある!と思いたいし…。

難しいところ。

 

先日、以前おこなっていた「家族介護者ミニ交流会」でお世話

になっていた地域の包括支援センターの方とお会いしました。

いろいろとアドバイスをいただきました。

 

その中のひとつ、「京都おもいやり駐車場利用証」の申請手続きに

府庁へ行ってきました。丁寧に説明してくださり、その場でわたして

くださいました。該当の駐車場にとめるときに、ルームミラーに

利用証をかけるなど、外から見えるように提示します。

現在、精神障害者保健福祉手帳の等級が1級であり、対象と

なっています。 2年前に2級から1級になった時はショックで

した。そんなに進んでしまったんだ…と。

 

1級でも、足腰は比較的しっかりしていたので、まったく利用証

の申請などは思いもよらなかったのですが、車の乗り降りや

歩行に介助しなければならないことが増えた今となっては、あり

がたい制度です。

出かけるのに少し気が楽になりました。

 

ずっと家にいると、つい眠ってしまったりしている夫ですが、

車に乗ると違う景色が見えるからか目をあけています。

それでも、時々はこくりこくりと居眠りをすることもありますが、

これからもできるだけ外に出ていきたいと思っています。

 

行った場所やきれいな景色は記憶に残らないとしても、

その時に「きれい!」「すごい!」と思ってもらえたら嬉しいです。

 

5月のミニおでかけ、3つめは上賀茂神社へ。

ここへは久しぶりのお詣りです。

すぐ近くに神社の駐車場あり。

 

入ってすぐに、小さい人形(ひとがた)に名前、年齢を記入して

息を吹きかけて(または悪いところを撫でて)箱に納める。

両方やった(欲張った?)。

初穂料は一体100円以上。

 

6月、12月に大祓が行われ、半年間の間に身についた

「罪穢」(悪いもの)を除き清める儀式。

6月30日には「ならの小川」にその人形を流す神事が

行われる。

 

 

 

 

夏を思わせるようなよく晴れた日。

境内に流れる川をいつまでも見ていたかった。

 

お詣りをして境内をぶらぶらと歩く。

 

 

鳥居の上にもあがれるようだったが、おそらく夫の足では

ハード過ぎるかなと頭だけ下げて通り過ぎた。

車を降りて1時間以内で戻ってきた。

ちょうどよい運動にもなった。

 

久々にいただいたおみくじは「大吉」。

明日へのエネルギーをいただきました。