次男が高校生の時のことです
前回に続き
営業職時代の話になります
営業職に就いて数年が経った頃
業績により
だんだんと給料も上がっていき
こんな私でも
軽い役職まで付くようになっていました
しかし、会社は甘くはありません
役職が付いたと同時に
業務は今まで以上に激務となり
出張回数は半端なく増えていったのです
ひと月の内
1週間から10日は
出張で家を空けていたと思います
その間、家の中は、子供たちだけになり
食事作りや洗濯などの家事も子供たちがやることに・・・
今から思えば
本当にたいへんだったと思います
それでも
以前より生活は楽になり
子どもたちに使えるお金も増えていたので
「極貧時代と比べたら雲泥の差だ!」と
勝手に解釈していました(←バカ母)
ある時
10日間の出張が終わって家に帰ると
次男が来て
「交通事故で飛ばされた」といって
背中を見せてきたのです
その背中は
ガーゼがびっしり貼られていて皮膚が見えないくらい・・・
私
「えっ! えぇーーーーっ!」
心底驚きました
「なぜ連絡しなかったの?」
聞けば
息子は救急車で運ばれたらしいです
病院で親に連絡するから連絡先をと言われたとき
息子は
「親は仕事で遠くに行ってるから連絡しなくていいです」
「大丈夫ですから」
といって
私の連絡先を言わなかったそうです
こんな一大事を
親である私は
家に帰るまで知らされず
のんきに仕事をしていたなんて・・・
救急車で運ばれ
けがをした息子に気を使わせて・・・
私はいったい何をしているのだろう?
この時ばかりは
打ちのめされました
こんな生活は間違っている
いつのまにか
お金を稼ぐことばかりを優先してしまっていた自分
大事なのはお金じゃないのに
ダメだ!ダメだ!
この時息子は高校生
あと数年もしたら
すっかり大人になって手が離れていく
家を出て行ってしまうかもしれない
息子たちと寄り添える時間は
残り僅かなのだ
そう思ったら
いてもたってもいられませんでした
一緒にいる時間を大切にしたい
何日も家を空ける仕事ではなく
毎日家に帰れて
一日一食でもいいから
子どもと一緒に
ご飯を食べられるような仕事をしたい
もう営業職は辞めてしまおう
転職だ
そう決意したのでした
つづく