1本の電話
長男4歳、次男2歳のころ
私は専業主婦で
夫と子供たちと4人
幸せに暮らしていました
当時、夫は仕事が忙しく、疲れていて
あまり会話もなかったように思います
そんなある日、自宅に1本の電話がありました
私が出ると、夫の会社からで
重要な話があるので私に会社に来てほしいと・・・
理由は、夫が会社のお金を横領したと言うのです
さらに、隠し子でもめていて会社に電話がきて迷惑していると
夫に限ってそんなことがあるはずない!
横領って何のことだろう⁉
会社の上司はいったい何を言っているのだろう⁉
夫に聞くと、そんなことしていない!信じてくれ!というので
夫を信じて会社に出向きました
会社に着くと、会社関係者が3人待ち構えていて、私に内容説明がありました
夫は隣にいて一緒に聞いていました
横領したお金は約500万で
弁護士をたてるので払ってほしいと言われましたが
私は、夫を100%信じていたので
そんなことする人ではありません!何かの間違いです!
と強く抗議しました
そのあと、会社側が夫に
どうなんですか?奥さんがいうようにやっていないんですか?
昨日はやったことを認めましたよね!
と言いました
私も、
やってないならやってないと言って!と懇願しました
しかしなぜだろう・・・
夫は下を向いて苦しそうな顔をするだけ・・・
当然、やっていません!と言うだろうと思っていた私は拍子抜け
「⁉」
まさか・・・まさか・・・
やったのか⁉
結局その日の話し合いは、最後まで私が納得しなかったので
後日弁護士と話し合いをするということで、お開きになりました
帰り際、先に帰る私を追ってきた夫は
泣きそうな顔で、私の腕をつかんできたけど
さっきのはっきりしない夫の態度に腹をたてていたので
同情する気にもなれなくて、夫の手を振りほどいていました
そんな状況でも
何かの間違いであってほしいという、かすかな望みは抱いていたのです・・・
その時、私は妊娠2か月、3人目の子供を身ごもっていました
つづく