こんにちは('ω')
中高生のお客さんにしたら、一応僕は人生の先輩になるので質問をされることもそこそこあります。
特に多いのは
「どうして美容師になろうと思ったんですか?」
「進路はどうやって決めましたか?」この2点が多いです。
中高生で目標、目的を持って進路や仕事を決める人はかなり稀です。
さらに親と教師以外の大人と雑談する機会はほとんどありません。
美容師という存在は中高生にとって雑談する機会のある、数少ない大人。なのかもしれません。
なので僕は
お客さんから聞いた話と自分の経験をベースに、中高生のそういった進路系の質問に答えるようにしています。
僕一人だと美容師だけの話しかできませんが、美容室にはいろいろなお客さんがいらっしゃるので、その方々から聞く仕事に関係する話も踏まえて今回は書いていこうと思います。
仕事を選ぶ基準として、
①やりたいこと、やりたくないこと、どちらでもないこと
②自分の時間を持てること
③給料に見合ってること
④今後なくならないかこの4点で書いていきます。
①やりたいこと、やりたくないこと、どちらでもないこと仕事をしている大半の人が「やりたいこと」と「やりたくないこと」の
「どちらでもないこと」をしている人がほとんどです。
大勢の人は仕事に楽しさややりがいを感じていると思いますが、そもそも入社当時から「やりたいこと」をやってる人はかなり少数派です。仕事をやっていく中で楽しさややりがいを感じていくものなので、やりたいことを仕事に結びつけなくちゃ。と考える必要は全くありません。
なんとなく選んでも、なんとかなるものです。
ただ「やりたくないこと」はできなるなら避けるべきだと思います。
後述しますが、休みとお金に割に合うと思ったら続けてもいいのかもしれません。
もちろん今現在、「やりたいこと」「やってみたいこと」「行ってみたい分野」があるならそれに越したことはないです。
ただ、多くの中高生はそれらを思い浮かばないことが多いので、無理して進路に理由をつける必要はないと思います。
②自分の時間を持てることこれがかなり大切だと思います。仕事をするのは生きるためだともちろん思いますが、仕事のために生きるのは少し違うと思います。
自分の時間、趣味や休息に充てる時間がなければ、そもそも生きる意味がわからなくなります。
仕事をして寝るだけの生活でお金をたくさん稼いだとしてもそれでいいのか?という話になると、意見は分かれるかもしれませんが、仕事が楽しくて仕事をやってる時間が一番なら問題ないです。
ただ多くの人はそうではないと(お客さんの話ベースですが)思うので、
自分の時間を確保できる勤務形態の仕事の方がベターだと思います。
美容師で言うと、週6勤務、10時間勤務、営業前後に就業時間外で練習、休日にはセミナーや会議と自分の時間を取ることは土日休みの仕事に比べると極端に少なくなります。
(もっとも労働基準的にどうなの?と言う話は今はなしで)
それでもいいと思う人が残っていく業界という風に「なってしまっている」ので、ほとんどの人は文句を言わないでしょう。
(ちなみに東京で働いていた時の美容室の社長から久しぶりに電話があり、労基に注意されて営業時間短くしたと話を聞きました)
就業時間だけではなく、休日もよく考えるべきです。
同じ給料もらえるなら
「週休2日」と「週休1日+隔週1日」どちらがいいですか?そりゃ週休2日の方がいいよ!
と思うかもしれませんが、
・平日2日休み
・日曜定休と隔週土曜休み
これを比べたらどちらがいいか、人によって変わると思います。
ライブやイベントが好きな方は平日休みは厳しいと思います。(今はコロナでなかなか難しいですが)基本的には大きいイベントほど土日を中心に開催されますので、そういった趣味の方は土日休める仕事がいいでしょう。
もちろん希望休で土日も取れるシフト制なら平気かもしれませんが、新入社員が土日に希望を出して、休みを取れるかなんて入社してみないとわからないでしょう。
逆にひとりで行動する趣味の方は休みが多い方がいいかもしれません。
映画鑑賞や、ランチ、観光なんかも平日休みの方が圧倒的にお得です。
混雑することも少なく、同じものを安く、同じ価格でいいサービスを受けることも多いです。
あとは交友関係にもよりますが、本当に長く付き合っていきたい友達が土日休みで自分が平日休みとかになってしまうとなかなか大変だとは思いますが、休みが人とずれることで生まれる新しい交友関係もあるので、悲観しすぎなくてもいいかもしれません。
自分の
時間を確保できる仕事で、休日はどうやって取れれば
休みを満喫できるか。は人によると思うので、自分の
趣味趣向をベースに仕事を選んでもいいのではないでしょうか。
③給料に見合ってること最終的にはこれになってしまうと思いますが、
・安月給でも仕事が楽しい人
・休みと給料はしっかりしてるけど仕事がつらい人
・短い時間で最低限の給料をもらって自分の時間を最大化してる人
これらの3つのうちどれかになれば
見合ってると言っていいと思います。
もちろん
短い時間でたくさんの給料をもらって自分の時間を最大限にしつつ仕事が楽しい人が最強なんですけど、そんなの急に狙うのは難しい注文です。
・安月給でも仕事が楽しい人
人並かそれ以上に働いて、人並以下の給料の仕事ってたくさんあると思いますが、仕事している時間が楽しければ、自分の時間が少なくても楽しく生きていけますし、お金をかけずに(むしろもらいながら)楽しい時間が過ごせます。
ただ仕事がなくなってから楽しさを探す必要があるのが注意かもしれません。
・休みと給料はしっかりしてるけど仕事がつらい人
たぶん社会人の大部分がここに属しているかもしれません。
月曜が憂鬱で、金曜日の夜を待ち焦がれる。
僕はそういう仕事をしたことがないので、お客さんの話ベースですが、ボーナスで何買った。とか、次の連休で〇〇行くんだ。なんかの話をたくさん聞けます。
それなりに給料をもらってるし、しっかり休みもあるので、趣味にお金と時間がかかる人にはいいかもしれません。
旅行やイベント・スポーツ観戦、飲み会なんかのお金と時間を必要としたり、合わせたりする必要がある趣味が多い印象です。
・短い時間で最低限の給料をもらって自分の時間を最大化してる人
この層は最近増えてきているかもしれません。
僕自身ではなし、お客さんの話でもないのですが、
ミニマリストと言われる人たちや、
【年収90万円で東京ハッピーライフ】という書籍の著者の方の生き方はとても参考になることも多いです。ちなみにこの本はお店の蔵書なので気になる方は是非どうぞ。
(
リンクは年収90万円で東京ハッピーライフのAmazon)
今普通に消費しているものが本当に必要なのか、今普通に所持しているものが本当に必要なのか、今手にしている収入は本当に必要なのか。という風に必要なものを減らせばそんなに一所懸命稼がなくても平気なのでないでしょうか?
もちろん時間はたくさん手に入るので、お金がかからない趣味にたくさん時間を費やしたい人向けかもしれませんが。
読書やゲームなんかは初期投資の費用の割に(読書なんかは図書館行けば0円)時間をたくさんかけられる趣味だと思いますので、今後こう言う生き方の人が増えていくのではないか思っています。
④今後なくならないか最後に今後なくならないかは今の中高生は意識に持った方がいいのではないかと思います。
昔じゃ考えられないことがどんどん出てきています。
その一つが「スマートフォン」です。
話は逸れますが、「スマート
フォン」の略称が「スマ
ホ」なのが気になってしょうがないです。「スマ
フォ」じゃないの?
スマホの登場で今の世の中では必要なくなったものがたくさん出てきてしまいました。
・コンパクトデジカメ
・携帯用音楽プレイヤー
・テレビ
・ゲーム機
・地図
・レンタルビデオ屋
・本屋
・財布
挙げだしたらキリがないのですが、スマホ一台で完結することがたくさんあります。
買い物もネット通販が当たり前になっているし、QR決済も今後進んでくるでしょうし、スマホでゲームや漫画や小説見ている人も多いし、ナビもスマホの人が多いのではないでしょうか?
スマホの脅威は続いていくと思いますが、他の仕事やモノもAIにとって代わるものも今後続々と出てきそうです。
看護の仕事をしているお客さんから、コロナウイルスが地面に残るという理由で(理由が正しいかは置いておいて)職場にロボット掃除機が導入されて常時稼働している。という話を聞きました。
石川県民にはなじみ深い「8番らーめん」ではかなり昔から「炒飯ロボ」が稼働していました。
子供ながらにすげぇなぁと思っていましたが、今後どんどん調理の仕事ができるロボットが登場してくると思います。
掃除も料理もそうですが、画一的なサービスが売りだとロボットにとって代わるのも早いかもしれません。
牛丼チェーンは防犯用のスタッフだけいて、調理も配膳も会計もロボットになる日も来そうな気はしますし、清掃に至っては既に導入している企業も多いと思います。
ただ、もちろん調理系全てがなくなるわけではないでしょう。
お客さんの好みに合わせて味を変えたり、仕入れた食材によってメニューが変わったりする作業の前の思考のウェイトが大きい仕事は残る可能性はとても高いでしょう。
そういった人間の思考のウェイトが大きい仕事や、AIにできない仕事を選んだ方がこれから就職する中高生には長く続けられる仕事になるのではないでしょうか。
・youtuberに代表されるクリエイティブな仕事。なにもないところから商品やサービスを生み出す仕事は今後も残り続けると思います。
芸術や開発、演劇など。
・美容師やカウンセラーなど会話を伴う仕事。人は話を聞いてほしいのですが、AIに聞いてもらうのと人に聞いてもらうのでは意味が変わってきます。会話することで共感したりする人の気持ちの部分が会話の本質だと思うので(議論を目的とする場合も含めて)、相手の気持ちが存在しないと会話になりません。
もちろんドラえもん級の心を持つAIが出てくれば話は変わってくるかもしれませんが。
・管理する仕事。会社の経営者や、現場監督、牛丼チェーンで出てきた防犯スタッフ・警備スタッフも含めて会社を、職場を、現場を管理するという人は最低限必要だと思います。
もちろんドラえもん級の性能のロボットが出てくれば警備スタッフも必要なくなるかもしれませんが。
・医療や介護福祉、保育、教育系の仕事。これもドラえもん級のロボットが出てきたら話は変わってくるかもしれませんが、人の面倒を見るのは人です。
教育系の仕事はリモートが増えて、できる人がかなり限られてくるとは思いますが、小中学校までは学校は残ると思いますし、保育園幼稚園はドラえもんまで残り続けると思います。
逆にリモートで十分になってしまうのは「地方の中途半端な進学校=普通科」はそのうちなくなっていくでしょう。マジで。気をつけろ母校、七〇高校。
高校でも技術の指導がメインである、工業高校や介護看護系の高校は残っていくでしょう。
普通科は有名進学校のオンデマンド授業がメインになって、大学進学を考えている人はどの地域からでも一流の授業が受けれちゃいます。
医療や介護福祉は説明不要。もちろんAIや機械がどんどん参入してくるとは思いますが、人の面倒を見るのは人だと思うので、治療の判断やリハビリの指導、排泄介助や入浴介助は人の手や判断が必要だと思います。
ここまでが、僕が思う仕事を選ぶ基準です。
中高生の子たちに聞かれたら、これらの内容を端折って端折ってかいつまんで、
・やりたいことが「ある」のか「ない」のか
・「ある」ならそれで、やってみてダメなら転職
・「ない」なら大学行って選択肢増やす
をまずお話しします。
・やりたいことが「ある」子専門職なら専門学校や技能系の学校に行く「デメリット」を話します。
美容師で言うと、やりたかったらやってみてダメなら転職。というプランはもちろんアリだと思いますが、
専門学校卒は高卒と同じと言うのは伝えるようにしています。
求人って大卒かそれ以外がほとんどです。専門学校卒ってその職業以外だと就職の時になんの役にも立ちません。
むしろ学校に通ってた時間だけ歳は取りますから、20歳の高卒になっちゃいます。
全ての専門職の方にも言えるかもしれませんが、その職を手放すと厳しいです。
なので、専門学校に行くという選択は少し慎重に、リスクも踏まえて検討する必要はあると思います。もちろん専門職を目指すなという意味ではなく、前述した
仕事と時間と給料のバランスを考えて、それでもやってみたいのか、そうではないのかある程度自分の中で検討する必要はあると思います。
・やりたいことが「ない」子「ある」子の方で説明した通り、求人は大卒かそれ以外がほとんどです。やりたいことが「ない」のであれば、選択肢を多くするために大学進学がベターです。
もちろん大学に行くとなれない職業も多いです。専門職で、資格が必要なもの。例えば美容師になろうと思ったら大学に行ったらなれません。
卒業後か退学、ダブルスクールで美容専門学校に通うか通信科でもいいのですが、美容専門学校に入学する必要があります。
現状美容専門学校に入学しないと美容師の免許は取ることができないので、これしか方法がありません。
僕の専門学校の同級生にも大学を中退して入学した人もいました。
ただ、
多くの仕事は「大卒」という資格を持っていればなれることが多いので、大学に行けばやりたいことがなくても、たくさんの選択肢(仕事と時間と給料のバランスも含めて)が出てきます。
美容専門学校は「美容師免許」という資格を発行してくれる学校。
大学は「大学卒業」という資格を発行してくれる学校。
これくらい大雑把に大学進学を選んでもいいと思います。
・向き不向きあとは仕事について向き不向きの話もよく出てきます。
これは特に本人よりは、親御さんから聞かれることも多いですが、
「うちの子は〇〇だから××は向いてなさそう」こう言ったことが本当によく言われます。
例えば
「うちの子は
不器用だから
美容師は向いてなさそう」
これは今まで何度も聞かれました。
確かに僕は子供のころから字は下手だけど、絵はうまくて、工作も得意で、どちらかというと器用な方だとは自覚じていますが、
今まで関わった美容師の先輩後輩、専門学校の同級生を見ても器用な人の率はめちゃくちゃ高いです。
逆に、不器用な人もそこそこいましたが、普通にカットもパーマもカラーもできます。これ結構大事だと思うのですが、美容師の条件って「器用」ではないと思うんですよね。
「不器用」でもできている人がいる以上、「器用」は条件に入らないんですよ。
できるようになるまで練習「できる」か「できないか」だけだと思います。
一般企業で働いたことないので、自分の経験だけですが、コンビニでバイトをしていた時にコンビニのレジって、僕が今お店で使ってるCASIOの普通のレジと違って、めちゃくちゃできること多いんですよ。
商品の清算だけじゃなく、公共料金の振り込みや、税金の振り込み、ネット通販の支払いなんかもできるので超高性能・多機能なんですが、コンビニのレジ作業に手こずってるスタッフってほとんどいないんですよ。あんなに超高性能・多機能なのに。
単純に超高性能・多機能なんだけど、操作は簡単で
覚えやすいように企業側が「作っている」からだと思うのですが、誰でも1日2日もあればそこそこ普通に使えるようになるんです。
「覚えることが多そうで、コンビニで働くの大変そう」って思う人そんなに多くないと思います。
確かに覚えやすい仕事と覚えにくい仕事の「程度の差」はあるのは間違いないですが、覚えられない仕事って仕事としてどうかと思います。
仕事の多くは再現性が高くないと、会社ではなく個人への依存が強くなりがちです。「あの人がいなくなったら仕事が回らない」
「この仕事ができるのはあの人だけ」
って仕事はやばいです。
もちろん美容師は個人への依存が強い仕事ですが、他の人がやってもできるだけ近い仕上がりになるようにカルテに工程やお客さんの特徴を書き込んだりすることで、均一化を図っています。
逆に言うと
個人への依存が強い仕事が、前述した
なくなりにくい仕事にもなってくる部分が多いかもしれません。
ただ、一部のクリエイティブな仕事を除けば、努力で仕事を覚えられるようになっているので、
やりたいことが「ある」のに「向いてなさそう」で「やらない」はもったいない気がします。
またまた美容師の仕事ですが、
広告モデルのヘアメイクをするようなクリエイティブな美容師と、美容室でお客さんの接客をする美容師は別の仕事です。前者はクリエイティビティがないと技術だけあっても務まらないでしょう。
後者は接客技術と施術技術があれば務まります。
再現性が高いのは間違いなく後者です。
中高生が今持っている能力だけで将来の仕事の選択肢を減らすのはもったいないと思います。ここまで、実際に中高生の子たちに聞かれたら、やりたいことが「ある」「ない」から出発して、どうしたらいいか。をメインで書きましたが、それでも特になんにもない。って子には、
趣味とか友達を大事にしたいなら、とりあえず土日休みの仕事にしておいた方がいい。
と言うようにしています。
すごく最初の方に書いた「③給料に見合ってること」の、
・休みと給料はしっかりしてるけど仕事がつらい人これです。
ある程度お金稼いで、ある程度休みがある仕事しておけば選択肢は最大だと思います。
そうなるととりあえず「大卒」資格取っておけばいいか。となると思います。
もちろん大学在学中にやりたいことが見つかるとなおいいでしょう。
それすらも、別に。となったら、
・短い時間で最低限の給料をもらって自分の時間を最大化してる人これは割とオススメになるかもしれません。
自分自身はここまで究極化している人ではありませんが、お金がかかるような趣味もなければ、食べ物や服に特別拘りがある方でもないので、お金はあった方がいいけど、なくても平気な人「寄り」です。
実際僕自身の働き方は、
・安月給でも仕事が楽しい人が、一番近いと思うのですが、一般的に休みは人と合わせづらいですし、連休もないし、土日は休めないのでオススメはできませんが、仕事自体はおかげさまで楽しくやらさせてもらっています。
ここまできて、結局最初の方に書いたことがベースかよ。って話ですが、
仕事ってあくまで生きるための手段だと思うので、なんのために生きるか。を明確にすれば仕事選び、進路選びも楽になると思います。仕事のために生きるも良し、趣味のために生きるも良し、自由な時間のために生きるも良し、それに見合った仕事を選べればいいと思います。
逆に見合ってなければ辞めてみるのも手だと思います。
若者はどんどん減っていっているので、人が余っている業界なんてものは少ないから、
「次の就職先もなんとかなるだろうー」
と、今の職場に疑問を持ったら気軽に辞めても大丈夫なんじゃないでしょうか。
責任は取れませんけど。
