ついこの前まで暖かかったのに、最近はだいぶ寒くなってきました。
我が家でも久しぶりに暖房を使おうということになりスイッチを入れました。
ところが、時間が経っても部屋がなかなか暖かくなりません。
そういえば、エアコンのフィルターの掃除をしばらくやった記憶がないと思い、フィルターを取り出しました。
思った通り、フィルターがとても汚れていて、恥ずかしながらすごい状態でした。
そして、ブラシや掃除機でフィルターをきれいにした結果、暖房の効きがとても良くなりました。
改めて、エアコンのフィルターを掃除して清潔にしておくことは、快適な生活を送るためにも、電気代を節約するためにもとても大切だということを確認しました。
モノ造りの現場においても、設備やラインを清潔にしておくことはとても大切なことです。
私の家のエアコンは、フィルターに汚れが溜まっていることが原因で暖房としての機能が低下していました。
それと同じで、モノ造りの現場の設備やラインが汚れていると、完成品の品質に影響が出てしまう可能性があります。
たとえば、ゴムと金属を接着するような工程があった場合、接着工程が清潔でないとコンタミと呼ばれる本来混合されるべきでない不純物が混ざってしまう場合があります。
ゴムと金属の接着面にゴミが混入してしまうと、その部分は接着力が低下してしまいます。
その結果、ゴミが混入してしまった部分から接着剥がれを起こしてしまう可能性があります。
同様に、アルミの鋳造工程などにおいても不純物が混ざってしまうことで、その部分の結合力が弱くなってしまう場合があります。
その結果、不純物が混入していた部位が起点となって、部品が壊れてしまう可能性があります。
以上のような直接的な影響以外にも、ラインが清潔にされていないことによる悪影響が出る場合があります。
私の家のエアコンは、フィルターが汚れていることにより暖房の効率が著しく低下していました。
これと同じことが製造現場のラインの設備で起きてしまうと、完成品の品質に悪影響を及ぼしてしまいます。
たとえば、プレス設備や鍛造設備の可動部位に汚れが溜まっていると、汚れによるフリクションが原因で、プレスの効果が落ちてしまうことがあります。
プレスの能力が落ちてしまうと、完成品の形状が安定しなくなってしまい、公差から外れた部品がたくさんできてしまいます。
また、設備の汚れが貯まることで、設備の能力が安定しなくなってしまいます。
私の家のエアコンは、汚れが貯まっていることで、部屋が暖まる時間がかなり安定しませんでした。
それと同じで、プレス設備の能力も、汚れが溜まると安定しなくなってしまいます。
結果、捨てショットなどで設備のチューニングを実施しても、完成品の形状を安定して造り出すことが難しくなってしまいます。
以上より、モノ造り現場のラインや設備は清潔に保たれていることが大切です。
掃除をしっかりとして清潔を保つということは、何も見映えや気分だけの問題ではありません。
完成品の品質を安定させるためにも、清潔を保つことはとても大切です。
そう心掛けることで、高い意識を持って掃除に取り組み、清潔を維持することができるエンジニアになることができます。
エンジニアは、品質を意識して清潔を保つ。