ジン「おい、〇〇ちゃんいるぞ」


(廊下で友達とおしゃべりしている〇〇)


ユンギ「ん。あー」

ジン「いや、恥ずかしがらずに話しかけてこいよ」

ユンギ「・・・」


俺はユンギ。高校1年生。見ての通り好きな人がいる。

隣にいるのはジン。俺の幼稚園の頃からの幼馴染。

どういう訳か、俺が〇〇を好きなことを知っている。


・・・話した覚えはない。


〇〇も幼馴染で、小学生の頃からずっと片思いを

している。

〇〇は可愛いから彼氏がいそうで、でも怖くて

「彼氏いるの?」とも聞けない。


〇〇(なんか誰かに見られてる気が…あっ!)


〇〇「ユンギ、ジンくん、どうかしたの?」

ジン「なんかユンギが言いたいことあるみたいだよ

   チラッ」

ユンギ(何言ってんだよ!言いたいことなんてねぇよ)

ジン(何でも良いから話しかけてみないとだよー)



ユンギ「えっと」

〇〇「…?」

ユンギ・〇〇「・・・」


??「あーもうっ!!じれったいな!

   ユンギ言いたいことあるの!?ないの!?」


それまで黙って聞いていた〇〇の親友の△△が口を開いた。


ユンギ「・・・この週末にジンと遊び行こうって話し

    てて、時間あったら〇〇も来ないかなっ

    て」


・・・そんな予定はない。


〇〇「そうなんだ!行きたい!!△△も一緒に行こ

   うよ!」


ジン「うん!△△ちゃんも来てほしい!」


△△「・・・//じゃ、うちも行くわ」


ジン「やった!」


こうして、俺とジン、〇〇と△△で遊びに行くことになった。行き先はボーリングにした。



〇〇「おまたせー!」

ユンギ「ん。俺らも今来たとこ。」


・・・私服ばか可愛いんだけど。やばいニヤける。


ジン「おーい顔キモいぞー」

ユンギ「…うるせぇ//」


ジン「てか、△△ちゃん私服めちゃカッコいいん

   だけど…惚れる」

ユンギ「…?お前△△好きだったっけ?」


ジン「さぁ?秘密ー」


△△「なにコソコソ喋ってんの、ほら早く行くよ」

ジン・〇〇「はーい!」



アナウンス「ストラーイク!」


ジン「〇〇ちゃんすごいねー!ストライクじゃん」

〇〇「へへ^^得意なんだ」

        「でもユンギはもっと凄いじゃん」


なんと俺は、今まで3回投げて全てストライクだった。

俺は運動がそれほど得意じゃないから、びっくりだ。


ジン「上手く投げれないよー!△△ちゃんどうした

   らいいの??」


△△「だからーこうやるんだって」


なんだかいい雰囲気だ。


〇〇「△△とジンくん、いい感じだね」

ユンギ「△△はジンのこと好きなの?」


〇〇「…うん、そうだよ」


ユンギ「え」


△△「ホントは言うなって言われてたんだけど、

   ユンギなら許してくれるかなって」


   「…でも恥ずかしくて言えないみたい」


「俺と同じだ」言いそうになって慌てて口を閉じる。



ユンギ「あのさ、〇〇。〇〇って彼…」


△△「〇〇ー!ユンギー!なんかジンが出来なさす

   ぎるから向こうで特訓してくるー!」

ジン「こ・く・は・く、ガンバって(口パク)」



俺が〇〇に告白する舞台が整った。

…いや整ってしまった。


向こうは告白するつもりなのだろうか。


〇〇「△△、告白するのかな」

ユンギ「そうかもな」


〇〇「あ、そういえばさっき何か言おうとして

   なかった?」

ユンギ「あ、えっと。

    たいしたことじゃないんだけど」

〇〇「…?」


ユンギ「〇〇彼氏いるのかなと思って」


〇〇「え!いないよ!…ユンギは…?」


ユンギ「いるわけないよ。だって俺は…」



〇〇「ユンギ!…実はずっと言いたかったことが

   あるんだけど」

ユンギ「…?」


〇〇「実は私、ずっと前からユンギのことが」



好きだった。そう続く気がした。



ユンギ「〇〇」



俺は〇〇の言葉を遮った。

大好きな人には自分から告白したかった。


ユンギ「俺から言わせて。」

   

    「ずっと前から〇〇が好きだった」


    「俺の彼女になってほしい」


すごく緊張していたはずなのに、いざとなると言葉は意外にもすっと出てきた。


〇〇は驚いたような顔をしていた。

そして少し間を開けてこう答えた。


〇〇「夢みたい。」


   「私もずっと前からユンギが好きだったの」

   「私で良かったらよろしくお願いします…!」


ホッとした。すごく嬉しかった。

だって叶うと思ってなかったから。


ユンギ「良かったぁ…ギュ」


〇〇「ちょ!ユンギ!?」


ユンギ「…いや?」


〇〇「嫌なわけないじゃん」

   「大好きだよ」


ユンギ「…照れる//


〇〇「可愛いー笑」



しばらくして、向こうも特訓が終わったみたいで

帰ってきた。


・・・手を繋いで。


〇〇「え!△△も!?」


ジン・△△「"も"?」



ユンギ「告白したの?どっちから?」


△△「私」


ユンギ(おい!お前からしなかったのかよ)


ジン(えーだってしたいって言うからー)

  (ま、俺もこのままじゃ終わらないけど)


…何をするつもりなんだ…?

というか、キャラ変わってないか?




〇〇「じゃあダブルデートしようよ!!」

ジン「うん!しよしよ!」

△△「どこ行く?」



ユンギ「〜〜とかいいんじゃない?」



俺は〇〇とのこれからに期待して、みんなの会話に入っていった。


end