2週間ほど前に、夫の母が亡くなりました。

夫の両親はずっと夫の弟と住んでいて、3年前の88歳の時に大腸ガンが見つかり、高齢にもかかわらず、手術は問題なくあっさりと終わりました。
ただ、高齢のおじいちゃんと昼間は働いていて家にいない弟くんとの家に帰るとのは難しいだろうということで、老健を経て、特別養護老人ホームに入居することができました。

その頃はまだ歩けたおじいちゃんもだんだん歩行が困難となり、要介護3になってしまい、弟くんのいない間に家の中で転んで、自分では起き上がれないことが起こり、運のいいことにおばあちゃんと同じ特養に入居することができたのです。

ところが、
おじいちゃんが入居して一週間で、おばあちゃんが車椅子からずり落ちて骨折。その検査で大腸ガンが再発してかなり大きくなっていることがわかりました。

骨折もガンも治療をしないこととなり、胃ろうも勧められましたが、兄弟で話し合ってしないことに決め、特養に戻りました。

骨折の前あたりから食事の量が減っていたそうですが、退院してからもあまりたべられず、だんだんに弱っていき、看護師さんに、「会いたい人にはなるべく早く合わせてあげてください。」と言われました。

孫たちも面会に来て、夫も連日面会に行きました。

そんな金曜日の夜、夫は夜通しおばあちゃんのベッドの横に付き添い話しかけたそうです。

夫の妹と弟も土曜日の朝かけつけ、違う階に居るおじいちゃんも連れてきて、みんなが見守る中、眠るように息をひきとったそうです。

私も下の娘を連れて、水曜日と金曜日の夜に面会に行きましたが、
水曜日は本当にすやすやと気持ちよく眠っているかんじ。でも、耳は聴こえているようでした。「じゃあ、そろそろ帰ろうか…」と言ったとたんに、顔をしかめたんです。

金曜日は水曜日よりも息が弱くなっていました。

特養の一室ではありましたが、
昔の大家族のように、おばあちゃんのベッドの横にみんなが揃って、孫たちが雑談で、もうすぐあげる結婚式の話や、つい先日産まれたひ孫の泣き声をスマホで聞かせたりしながら、本当に自然な形での旅立ちでした。