2020年になっていまいましたが、

いよいよ日本ではトランスフォーマーによりロードショーされる

去年製作された映画でフランス・イタリア・

ベルギー・オランダ・デンマーク5カ国の合作で製作された愛するデ・パルマの新作が

800万$弱かけられて製作したにも関わらず興収が40万$ちょっとと、

１枚300円の宝くじのだれでも当たる最低30円にも満たない約20倍もの損失を出し

ずっこけてしまいました記念に、もう一度盟友ドナジオについて検証してみたいと

思います。

もうこの辺でデ・パルマ監督辞めておけ・・・

この映画アルメニアとデンマークを舞台にした、いつの作品だ？という

サスペンスの内容でスタッフはおじさんほとんど知りませんが製作者が数人いますが

その中の独りニコライ・コスター・ワイルドは俳優としてあの名作『ブラック・ホーク・ダウン』に出演してます。

キャストもカリス・ファン・ハウンテン『ワルキューレ』『ネコのミヌース』『ブラックブラック』等に出演して映画の中で自慢の歌声迄披露しています。

ガイ・ピアースも『アイアンマン3』『メメント』『ハートロッカー』

『プロメテウス』『英国王のスピーチ』等大作話題作にことかかず確かな

役を演じてます。

エリック・エブアニーも『猫が行方不明』やデ・パルマの『ファム・ファタール』

『トランスポーター3』等に出演。

ニコラス・ブロはおじさん『火の馬』しか見てません。

さて本題のこの映画の音楽を担当したのがデ・パルマの盟友と呼ぶに相応しい

ピノ・ドナジオ（近年はピノ・ドナッジオと表記されるケースが多い様です。）

10歳の頃からヴァイオリンを習い初めて50数年前に作曲した「この胸のときめきを」が世界各国でカバーされてヒットし、自らヴェネツィアを題材にしたカンツォーネをヒットさせていた繋がりで

ニコラス・ローグの『赤い影』を映画音楽として初めて担当。

以降デ・パルマと組んでの『キャリー』や『悪夢のファミリー』『殺しのドレス』『ミッドナイトクロス』『ボディ・ダブル』

で一時代を築き上げファンをガッチリつかみ取りますが、デ・パルマが

大作に舵をきってからはエンニオ・モリコーネ、坂本龍一、マーク・アイシャムに

それら先人に代を譲も、他の監督からの指示も集めジョー・ダンテは

『ハウリング』『ピラニア』で、ダリオ・アルジェントも『悪夢の競演』

『トラウマ』『ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック』

他にも制作費の半分ドナジオが請求した『デビルズ・ゾーン』やルチオ・フルチの『恐怖！黒猫』やz『オーメン黙示録』『チャイルド・プレイ5』リメイクの『パトリック』等恐怖映画の他にも

ニューセレクトとコロムビアで共同発売した『私の肉体が渇く時』や

『愛の謝肉祭』『ドレスの下はからっぽ』等エロチックな作品でもその名前を轟かせていますが、

デ・パルマと再度コンビを組み始める『レイジング・ケイン』や『パッション』

等では既にその才能が枯渇したのか、自身のパーソナルの使い回しが増えてきて

しまい、おじさん含めてかつてのファンをがっかりさせてます。

『ダンサー』やら『ストレンジャー』『クロール・スペース』なんかの傑作も

残してるんですが、御年74を超えて更にそれ以上の期待をこめるのは酷かもしれませんね。

優しいスコアのあとにはストリングスの強烈なスコアはドナジオ独特の手法で

そのほとんどの指揮は同窓生ナターレ・マッサーラが担当してます。

ララランドレコードのプロデューサーとも親睦が深く、自身の映画スコアを

発売する際は枚数限定で自身のサインを毎回提供する等ファンにも優しい

コンポーザ―ですが、新作『ドミノ／怒りの咆哮』はファンであるおじさんも

正直0点の仕上がりで、今迄の良さが皆無です。

本来はデ・ニーロの『ミッション』を作曲する予定が

モリコーネに変わり、当人は「『ミッション』は是非やってみたかった」と言うように、本来自身のパーソナリティはそういう方向に向いていたんでしょうね。

ドナジオの尊敬する音楽家はエンニオ・モリコーネと自身で言うように

巨匠のメロラインを求めて、今も活躍してますが、

更に年上のジョン・ウイリアムスの新作『スターウォーズ／ライズ・オブ・スカイウォーカー』でさえかつての切れがなくなり、ホーナーの『コクーン』や

『ウィロー』にあまりにも酷似してる事から哀しいかなこういう仕事してる限り才能は無限でなく枯渇するものなんですね。

ブライアン・デ・パルマ『ドミノ／怒りの咆哮』史上最大・大ずっこけ記念ピノ・ドナジオを再考する