求めていた患者家族会 | 『トッシーと仲間たち』 トッシーの家族の一日。

『トッシーと仲間たち』 トッシーの家族の一日。

急性リンパ性白血病で天国へ旅立ってしまったトッシー。決してあなたのことは忘れないよ。
トッシーの家族の一日の出来事を書いています。

昨日、血液疾患患者の患者家族会を開催しました。

昨日で第四回目の開催でした。参加者がいつもより

少々少なかったのですが、その分、思う存分話が出来たと思います。

患者も家族も抱えきれない不安。

不安な気持ちをどこにぶつけたらいいのかわからず、ストレスを抱え込んでしまう。

家族内で不安な思いをぶつけ合っても解決せず、ここへきて思いっきり吐きだす。

私はただ、きれい事を並べた話し合いは望んでいません。


でも、昨日参加された親子、

患者である子供とそのご両親。

患者であるお子さんは順調に治療を終え、今、週一回抗がん剤治療に通っています。

お母様は、とても心配されてお子さんのする事なす事、注意をするのだけど、

お子さんは、それがうるさくてうるさくて仕方がない様子。

この会でお互いが思う存分ぶつけあいました。

私は、母親として、まだ治療中の息子さんをすごく心配する気持ちがとても良くわかります。

息子さんも、今まで辛い治療に耐えてきて、自分へのご褒美として、

あれもやりたいこれもやりたいって、今まで溜めてきたものを一気に吐き出す

気持ちも痛いほどわかります。

母親に対して、心配する気持ちもわかるけど、うるさく言わないで欲しい!

と切実に訴えていました。


実際私も敏行が入院中、退院したらあれもやりたい、これもやりたいって

ずっと言っていて、しまいには一時退院の時に、車の免許を取り、

次の一時退院の時は、退院した足でそのまま免許センターへ行き免許収得。

私は、免許を取ると絶対運転したいに決まっているから、心配で運転なんか

させられない!免許は、退院したら取ればいい!ってずっと反対でしたが、

言うことを聞かず、免許を取り毎日のように車を運転していました。

帰ってくるまで心配で心配で…

だから、この親子の気持ちとても良くわかります。


いろいろな意見を交わしあい、当会会員で、骨髄移植をして今、1年に1回

検査のため病院に通っている青年がいます。この青年からもアドバイスを頂き

そのほかの、参加者の方からも、適切なアドバイを頂いていました。


昨日の患者家族会は、まさに私が目指していた患者家族会の姿でした。

どこにもストレスを発散する所が無く、ここへ来て思う存分発散する。

そして明日から気持ちをリセットして、心機一転、頑張ることが出来る。

とても有意義な話し合いだったと思います。


そして、林さんに講演を頂き、小児がん経験者の方が入ることが出来る保険

「ハートリンク共催」を立ち上げるまでのお話をお聞きしたのですが、

海外でも小児がん患者が入ることのできる保険は無いそうです。

世界で初といってもいいと思います。

小児がん経験者の方は晩期合併症等の問題も抱えているのに

就職も出来ない本当に大きな問題を抱えています。

林さんは、そう言った子供たちに道をつけようと、

NPO法人 ハートリンク ワーキングプロジェクトを立ち上げました。

いろいろな形で、小児がん経験者の方を支援しています。

とても勉強になった一日でした。

そして、今回の患者家族会は、開催して良かったって思える会でした。