舞・散・逢・斗 my-chill-out | マノンのMUSIC LIFE

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またまた懲りずにやって来ました。年末恒例の新曲発表です。

動画のソフトを10年ぶりに購入、いろんな機能がついてて楽しいんですが、半月ではなかなか修得しきれず、細かい調整までは手がつかずに時間切れ、アイデア放り投げ状態ですが見てやってください。


今年はなんと、季節はずれの「桜ソング」ですよ。

J-POPの定番。定番すぎて最近はあまりやらんヤツ。

一昨年の前半もこの曲を発展させようとして歌詞が乗らずに挫折、やっとテーマが確定したのが今年の3月半ばで「今しかない!」と桜の動画を撮りに行ったのでした。

・・・が、もっとバサバサ舞い落ちるような光景をイメージしてたんだけど、「満開かつ強風」が必要で、そんなピンポイントなタイミングはひきこもりのあたしにはつかみようもないのです。

それはともかく、このタイトルに決めたのは10月なんですが、11月末に今年の新語大賞「チルい」に決定したのにはビックリ。
なんてタイムリー!
とか思えるかい!そんな言葉どこで言ってるの?

逆に使いにくくなっちゃったじゃないか。

三省堂さんは毎年毎年「それじゃない感」を醸し出してくれて、「エモい」の時にも書いたように、いつもちょっと遅れてるのと先走ってるのが混在してるんですよねぇ。その年のジャスト感をくれよ!
「舟を編む」というアニメで、辞書を作る仕事の一環を知ることができましたが、そういう作業にのめり込んだ視点が向かうのは別の世界線なのかも。

Chill outってのは、アゲアゲな曲が続いた後に落ち着いた曲でクールダウンする、というUKのクラブ界隈では'90年あたりから使われてる言葉。日本での浸透具合はパリピじゃない私には不明ですが、「チルな~」か「チルってる」だったら流行語としてギリありかも。

そういうのも含めて形容詞の叙述用法を代表としたつもりかもしれないけど、ドラマやアニメですら聞いたことない「チルい」を流行語No.1に推すのはさすがに無理ゲーでしょう。
意図的にテン年代の流行語を連発してみましたが、いかが?


さて、曲の大元となるギターの音声ファイルは2018年2月作成なのでもう3年越し。今回は歌メロを充実させようと、シンセの音色をいろいろ変えてメロディをたくさん書いてみたのですが、その結果としてCubaseにはシンセのトラックがいっぱい残っているのです。
最終的にはギターサウンド主体に戻して、電子音っぽいものはほぼOFF、鳴ってても埋もれてる音も可能な限り削除して、できるだけスッキリさせたつもり。
もうね「A→B→A→B→サビ」みたいな構成からはイイカゲン抜け出したくって。結果、Aメロ~Gメロまで7種類のパートを展開して、どれがサビとかシャリとかもう関係ない。

ギターは6種類ほど入れていますが、録音はノンエフェクトで後は全部DAW上で作り込んでみました。なるべく今まで使ったことないような音色で。

ベースやドラムはワンパターンを貫きましたが、せっかく打ち込みでつくるんだから、高音の部分は本物のベースギターでは弾けそうもないフレーズを目標としました。

ブログでもご紹介する機会を逃しちゃったし、色も桜ソングにピッタリなので、6年前に買ったこの可愛いピンクペイズリーのテレキャスターを改めてご披露。Fender Japan製ですが、本家USAのものはカスタム以外では60年代ヴィンテージのもう変色しきったものしかないみたい。
これをお見せしたくて「弾いてみた」動画を撮ったんですが、ホントはこの曲には使ってなくて、こちらの曲の右chで活躍してます。

それにしてもテレキャス持つと動きがキースになっちゃうのはなぜなんでしょうねwww この取り回しのしやすい形状と軽さがああいうアクションを要求してしまう、この必然。



歌詞の話をすると、かつて梶井基次郎という作家が「桜の樹の下には屍体が埋まっている」うんぬんという話を書いたらしいんですが、文学に興味ない私はそこまでしか知りません。まぁ発想は同じなのかも。

分子レベルで考えると、動植物の死骸が他の生物に食べられ分解されて体を構成する物質の一部となって結局また死んで・・・てな事が延々と繰り返されるのが「永劫回帰」ということかと思うんですが、現代日本みたいに火葬してしまうと人間は回帰できそうもないですね。なかなかにロマンティックな発想ではあるけど、永遠なんてそういうもの。

エロスとタナトス(=性と死)は古来より表裏一体の概念としてさまざまな考察の対象となってきたわけですが、地球上の真核生物が進化していく過程で、有性生殖によって得られる多様性と引き換えに個体の死という宿命を差し出したのだということを例のQuoraで知りました。

単純に分裂して自己の複製を続けていく単性生殖しかしない生物には、自己の死(いわゆる寿命)はプログラムされていなかったのです。そもそも不死(事故死や捕食されての死はある)な存在だったのに、長い時間をかけて自然に死んでゆくことができるように進化した、我々はその末裔。

人間は頭でっかちになって、自意識が肥大してしまったので、自分の生死のことばかり考えますが、そもそも大事なのは「種の保存」という大命題であり、その前には個々の生死など問題ではない。

ご興味あれば、わかりやすく書いてある智積院のサイトへどうぞ。


地球環境に「酸素という毒」が増えてきた時は当時のいきもの達もアセったでしょうけど、それを有効に利用してエネルギー変換する術、すなわち酸素呼吸を発展させてここまできたわけです。
地球温暖化の主因が二酸化炭素の排出ならば、電気や自動車を使いまくる人類の絶滅こそかなりの効果があるでしょう。SDGsだなんだと言うけれど、エネルギー消費そのものを抑制する方向性はどこへやら。

このまま進んで自然環境が変われば、それに適応するように変化できる生物が生き残るのでしょうが、世代交代の回転数は環境の激変への対応には必須なもの。チェルノブイリ近辺では、すでに放射能を好むウィルスの出現が見られるとか。
人類は若い人達にがんばって子作りしてもらっても、せいぜい一世代15年位が限界だろうから、自然な進化に任せていては短期の激変がもし生じたらまず対応できない。科学の力でどうにかする道を選ぶしかないだろうけど、また歪んだ方向へ進んでしまうかも。

死への恐れゆえに自らの優位性を確認することを常に強いられ「殺られる前に殺れ」みたいな強迫観念に苛まれて、そのあげく地球そのものを破壊して他の星に逃げようかなんて考えている、それが地球生物の進化の最前線にいる(はずの)我々がやっていることですよ。
宇宙のどこかには当たり前に別種の生物がいるはずですが、優劣なんてものとはまったく違う思想を軸に生きているはず、その戦略をぜひ学びたいものです。

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舞・散・逢・斗  my-chill-out

 

Pink shower - Pink shower   I got nothing
Pink shower - Pink shower   I wanna know how
            
微笑を増す戦略    平和裏な解決 割に合わない対決    
            
細胞核 埋め込まれた原罪 多勢頼み 異物を排斥
不寛容 優越のスキル 虐待こそ Yes! 人間の証明

殺し合いの歴史 マウント取る日常 徒党組む生存戦略    

Pink shower  -  Pink shower   I wanna know how
Pink shower  -  Make sure I got nothing

屍体karaは分解されて reach out 原子は巡る 永劫回帰
死屍累々 川に散る 地に散る 名残遺し 夢と去り散る

数千万の花弁が舞う 通信冴える 多弁に長ける
在来品種を駆逐が洗う 強者の原点
主張は荒れる 相対な春 植物吼える 野獣は逃げる
未熟同士で睦み合う 新種のcreeper 領地広げる
 
獣は命乞いの咆哮 草木 黙し見つめ 決して許さない    
畏るべきは存外な静物 維管束は疼痛み 控訴上告
弱者の報復 苛烈を極む    
        
減数分裂 命賭す選択 プログラム通りに歌われる哀歌
尽きせぬ真価求め旅立った 無謀な Life on earth
  - Pink shower -
微細な変革 殺伐と感傷なく タイムラプス捉えるスローな闘争     
ゲノムも明日なき暴走 適者生存 強者のsaison        

傷つけあって 赤い血流れて 雨に洗われて やがて薄まって        
そんな色ゆえに異常なほど 惹かれるのをどうにもできない
溺・・・愛 
水彩度増す 酸素は増える 毒を食らうも帳尻合わす
蓼食うマウスと同盟締結 過激な錬金術
            
平常時起動する 殺意暴虐衝動 内在する野獣 発露求めると
何れが主体か 膨大なる集合体 告別の感情も 無価値な落涙

光のどけき 春の日に 静殺し合い 花の散るらむ    

春は待ち侘び 春に散り 春を鬻いで 春へ継ぐ
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結局、医学の進歩は生物の進化とは逆方向のもの。ガンなどでも死ななくなる反動として、欝病などの死を志向する精神の病気が増えているのかもしれない。そのうち、いつ死ぬかも含めて自分自身で一生を設計する時代が来るんじゃないかと思います。

まぁ不老はともかく不死を望む人なんて、よっぽど幸せな人生を送ってるんだなぁ、とうらやましい限り。そんな私が桜をテーマにするとこんな殺伐とした曲になるということで。

春になったら動画撮り直そうかなぁ。また来年もよろしくお願いします。

 

 

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