「あの、お腹は空いてないかしら?」
「・・あぁ、少し空いてるかな。」
「わかったわ。少し待ってて。」
少しなんて言ってても所詮俺は男。いろいろありすぎてものすごく腹が減ってた。
そして彼女が何やら呪文を唱え始めたんだ。
するといろんな美味しそうな食べ物が次々と出てきて俺は正直びびった。
「・・え?今の何?」
「魔法。私、魔女なのよ。」
「ふむ・・。この世界では何でもありなんだな。」
俺はいただきます、と言ってさっそく美味しそうなその料理を食べた。
すると何か彼女が言いたそうな顔をしていたから何?と聞くと
「あの・・、久しぶりにトマ以外の人と喋るからなんだか落ち着かないの。もし変な事言ったらごめんなさい。」
「いやいや俺の方こそいろいろしてもらって・・。」
「食事が終わった後でも私の話し相手になってくれるかしら?」
「もちろん。」
そう言うと、彼女がとても嬉しそうな顔をしたものだから、俺はつい照れて目をそらしてしまったんだ。
俺は魔女相手に何照れてるんだ・・。
食事が終わった後、彼女は周りの風景を一瞬にして変えた。
森だったはずが、今は彼女の家らしき場所になっている。
そこで僕等はいろんな事を話した。
黒猫のトマの事や、俺の日常生活の事。彼女が今までどんな風に暮らしてた、とか。
話題がつきたのは多分夜遅くだったんじゃないかな。