気まぐれな太陽がページをめくるように夏と秋を繰り返す中、無事に晴れた夜空に今年も控えめな花火が上がったのは、もう3時間ほど前の話。

ハローお前ら。ほろ酔いな俺だ。

祭りのあと、秋風に吹かれて熱気に満ちたシャッター通りにいつもの風景が戻る。少し外れた場所にある魚民は、1年に何度かある満席に入ったばかりのバイトの子は目を白黒させてる頃だろう。

いつもの調子を期待して見に来てくれたなら申し訳ないな。今日は久しぶりに気分が良いんだ。たまにはこういうのも良いだろ?

酒で火照った体を落ち着かせるならやっぱりヘンデルの「水上の音楽」だよな。こいつを流しながら、キンキンのお冷やで口を洗う。ヤニとアルコールで麻痺した耳と舌が生き返るようだよ、あんたもやってみると良い。

「お疲れ様です!今日もよろしくお願いします!」

おかげで明日も元気に仕事が出来そうだ。

なぁ、俺が言えたことじゃないけどさ。たまには上を見上げるのは良いものだよ。
転ばないように必死に下を向いてるのが当たり前になってる俺たちは、資本主義の底辺を泥だらけで転げ回ることに慣れすぎて目の前の壁にも気付けないんだ。

また1つ前に進めそうだよ。



また来てくれよな。