親鸞と聖徳太子 | xyavのくしゃくしゃブログ

親鸞と聖徳太子

親鸞が 聖徳太子を称賛した直筆の一首が発見されたと報じられた。


これは 和讃と言われ、聖徳太子のすすめた ”和” の精神を讃えた歌を集めたモノで 「皇太子聖徳奉讃」 と題し、75首が収められている。


今回見つかったのは第64首で 親鸞83歳の作。


「如来ノ遺教ヲ疑謗シ 方便破壊せムモノハ 弓削ノ守屋トオモフヘシ シタシミチカツクコトナカレ」


仏法をそしる代表として 物部守屋を挙げる内容。


聖徳太子の時代に仏教が入ってきたが それと同時に、外国との様々な交流が進み 貿易による利益が生み出されていた。


仏教を受け入れようとする蘇我氏はこの利権を持ち 一方受け入れを拒む物部氏は、保守派として既得権益を持っていた。


結局 「開国派」 が勝ち 反対派が負けたのであるが、仏教者の親鸞としては 邪魔をされたと見ている。


親鸞は仏教の守護者として聖徳太子を讃えているが、同時に和を最優先で守り 大事にしようとしている。


このように和の精神は、知らず知らずのうちに 当時から日本人の心に深く根付いており、それがその後もさらに強くなっていった。


仏教は 和によって日本的な宗教へと変質していくのである。