~夜船閑話~

~夜船閑話~

パニック障害・うつ病~不眠・統合失調症へ・精神科措置入院・隔離室病棟・拘束~退院して寛解中の現在。やっと振り返ることができるようになった今、この体験を記録として残すことでどなたかの何かの足しにでもなればと思い、つらつらつららと情報ダダ漏らし。

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幼稚園に入る前、大勢の知らん子供の中に放置されるのが恐怖だった。無論、友達はほとんどいない。


「一緒に遊ぼう」って誘われても、怖くて母親にしがみついている子だった。


集団が「なんだこいつつまんねーの」って遠くへ行ってしまってから、おそるおそる奴らが放置してったおもちゃでひとり遊びをはじめた。


夢中になって遊んでたら「あーーー!こいつ!さっき遊ばないって行ったのに勝手におもちゃさわってるーーー!!」と一斉に集中砲火を受けて、また母親の後ろに猛ダッシュで隠れた。


いまだに私は人の群れが怖い。


幼稚園のとき、友達が出来た。友達、と言っていいのだろうか?Fちゃんは、たまたま近所にいた金持ちの家の一人っ子のわがまま娘で、自分の親のことを「お母様」「お父様」とか呼ばされてた。


家にあそびにいくと高級そうな外国の菓子などがやまほど出てきて、それとおなじくらい高級そうな触っちゃいけないものがあちこちに置いてあったり飾ってあったりした。


Fちゃんは親が留守中には私を誘って禁忌をよくやぶった。


ロッキンチェアで激しく揺れて遊んだり、各種健康器具などによじのぼったり、近所の柿の木の柿を根こそぎ盗んだり。私は断れなくておずおず後ろをついていった。


見つかるとFちゃんだけが、お母様からものすごい勢いで罵倒され、横っ面をはられていた。


私はそれをまるで対岸の火事のように謝りもせず無表情で見つめていた。


謝りもせずというより、怖くて口も聞けず、動くこともできなかったのだ。


幼稚園では、その子はよく自分が子猫になったような振る舞いをして、仲の良い友達にすりよったり猫の鳴き真似をして甘えていた。


私にだけは、牙をむいて逆毛を立てて威嚇するようなジェスチャーで、何度も肩に噛み付いてきた。


「やめて」と言うことも出来ず、逃げることもせず、ただ黙って噛まれていた。


Fちゃんは先生のいないときに私に噛み付いてくる。


母は私の肩にあるいくつかの歯型に気づいたが、私に何も聞かなかった。私も母に何も喋らなかった。


私はいまだに猫の鳴き声を真似てしゃべるヲタ系の女を見ると、イライラする。


ハンカチを忘れたその子に、私のハンカチを貸してあげると、無言で投げて返された。


小学校に入って別の友達Aちゃんが出来て、仲良くなった。


Aちゃんは、私が犬やうさぎが出てくる漫画を描いてると、熱心に読んでくれた。


私の絵を好きなってくれて、最初は仲が良かった。


でもそこにFちゃんが入ってくると私ひとりがいじめの対象になった。


私がかけっこが遅いのと、木登りがあまり得意じゃないのと、要するに運動音痴なのが絶好の二人のからかうポイントになった。


執拗にそのことをからかわれて、無言で家に帰ったことが一度だけある。


Aちゃんだけが迎えに来てくれた。私は怒らなかったし、Aちゃんたちから謝られた記憶もない。


いまこの文章を入力しながら泣いている。


悔しかった、腹立たしかった、


私の運動能力がほかの人より劣っているのは私のせいじゃないのに、何でそのことについてこんなに馬鹿にされて仲間はずれにされなきゃならないの?


どうして誰も「どうしたの?」って聞いてくれなかったの?


先生も お母さんも お父さんも お姉ちゃんも 


どうして誰も私を助けてくれなかったの?


どうしてかわからないけれど、私は周りの人は誰も自分の味方になってはくれないことを最初から知っていたような気がする。


はっきり言わないお前が悪い、やられっぱなしのお前が悪い、どんくさいからいじめられてもしかたない


そんなふうに言われるに決まってる、と妙に確信を持っていたのだ。


そして、その確信は、今も変わっていない。


言葉を発することは事態をよけい悪くするだけ。どうせ人は誰も、私を助けてはくれない。貝のように黙って身を固くして、存在を消すのだ。嵐が過ぎ去ってくれるのを待つのだ。


記憶の一番古い時代よりその前から、そんな中核概念が私の中に形成されていた。


誰がこんなことを私に教えたのだろう???











「希死念慮」なんてカッコつけた学術用語で自分のことをくくってわかったような気になって、それが救いになりましたか




本当は気づいてるはずです 自分の心を潰されて踏みにじられて 怒っているのだと 悲しんでいるのだと




この気持ちを誰かにわかって欲しい 助けを求めて叫びたいのだと




君はそんな甘ったれた考えの自分はこの世に存在してはいけないと言う




君は 君自身から 家族から 世間から 何重にも殺されている 殺され続けている




自分の命と引き換えに 自分の苦しみを 理解してもらおうというの?




君には 君の苦しみを 外に向かって訴える権利と義務がある




君以外の誰が いちばん君の心をわかってあげれるというの




君以外の誰が いちばん 君の味方になってあげれるの




君だけは 君自身を見捨てないでほしい




君の感じる感覚は徹頭徹尾正しいのだから




誰がなんと言おうと君の苦しみは真実で間違ってなどいないのだから




声高に叫んでいい




腹が立つ 泣きたくなる 暴れたくなる 叫びたくなる むなしい 何もしたくない




そんな気持ちにさせられる出来事がいくつもいくつもいくつも重なって あまりにも重なりすぎて




はじめてそんな気持ちになったときのことを 忘れてしまうくらい 重なりすぎて




この苦痛のはじまりを忘れてしまっただけだ この苦痛があまりにも大きすぎて全体像が見えないだけ




君の感じる感情は徹頭徹尾正しい




本当は誰かを殺したいのじゃなく 自分を殺したいのじゃなく 話しかけないでほしいのじゃなく


優しくしないでほしいのじゃなく  放っといてほしいのじゃなく 一人でいたいのじゃなく




手を握って 抱きしめて 「いいんだよ わかっているよ」と言ってほしい 受け入れてほしい




ただそれだけなのに




あまりにも「感じてはいけない」と言われ続けたせいで 




嘘の鎧で固めて感じないふりをしていたけど 




その下で 感じすぎるくらい感じていた心が とうとう壊れてバラバラになっちゃったんだ




あんまり苦しいから早く終わりにしたくなっちゃって 死にたいなんて思ってしまうんだ




死んでも終わらないよ 




それは私が死の淵にとてもとても近いところまで降りていったときに肌で感じた答えだった




終わらせ方はべつのところにある




この苦しみを終わらせることが出来れば 君は死ぬ必要なんかなくなる




苦しまずに生きていけるということが どんなにありがたいか 君ならよくわかるはず




生まれてこのかた ずっと苦しみ続けて来たんだからね




苦しみから抜け出した時の喜びは 苦しんでいない人には わからない幸せ




君はこの幸せを 君と同じように苦しんで死にたいと思っている人に 分け与えてあげたくはないか




まだ見ぬ誰かが 君の助けを待っている 君は誰かの役に立つことが出来る




その方法は 追って 順ぐり 教えよう




だから 私は 今 君に 死んで欲しくはないな。















 

突然ノックとともに扉があいた。



「お食事で~す。」って大盛りのご飯と味噌汁とひじきかなんかのおかずがのったトレーをごつい男の看護師さんが運んできた。



「お茶飲んで~。」岩みたいな顔の女の看護師さんがお茶持ってきてくれた。



??どうせ殺すのに、なんだこの高待遇??武士の情けで最後に飯を食わしてくれるのかな・・・では、ありがたく。



待て待て!自分は飲みこむと口の中がカラカラで、ご飯が喉に詰まって死ぬんではなかったか!?まあどのみちすぐに殺されるんだから、詰まったっていいや。食べちまえ。



いや待て!自分は腸がすでに死んでいて、食べ物を入れても便が出ないんではなかったか!?その証拠に、この3ヶ月、ずっと便秘だ。3ヶ月だぞ。これ以上モノを腹に入れたら破裂して死ぬ。便秘で死ぬ人なんてこの世にいないとお母さんは言ったが、自分が便秘で死ぬ人第一号になるかもしれんな。まどのみちすぐに殺されるんだから、破裂したっていいや。食べちまえ。



食べてみて気づくのは、飢餓状態だった自分。ガツガツと、あっという間に平らげてしまった。あれ・・・喉に詰まらないし、お腹も破裂しないな・・・おかしい・・・生きてる・・・うまい・・・モグムシャア



まったく何時かわからないけど、すりガラスの窓の外が暗くなってきたら、たぶん日が落ちたんだ。



色黒サーファーっぽい看護師が「お水とお薬です。今すぐ飲んでください。」



入れ替わり立ち代り。いったいここには何人の看護師(のふりをしてる人)がいるんだろう?不安が蘇ってきた。それに寒い。夏だというのに、締め切った独房の中は、クーラーがキンキンに冷えてて、まるで冷蔵庫だ。



その上にお茶だのお水だのをやたら勧めてくるもんだから、ほどなくして尿意をもよおした。



トイレに行きたい。しかし天井からトイレの方向をガン見てるらしき監視カメラがいる。ううう。もしかしてこの謎のドアがトイレのドアとなってくれたりしないんだろうか?



~夜船閑話~


いや、待てよ。この謎のドアでトイレに閉じ込められるという罠だったら・・・!ただでさえ狭いこの独房からさらに切り離されてこのトイレの一角に隔離されたら、ああら省スペース。



せまいせまいトイレの一角に監禁されて、実は上から火炎放射でイッキにゴォォォと火あぶりの刑にされるんじゃ・・・



そういえばさっきからやけにお茶のおかわりを頼んでもないのに看護師が入れ替わり立ち代り持ってきやがると思ったら・・・やけにクーラーがガンガン効いてると思ったら・・・いやでもトイレの一角に追い詰めようという罠だったのか!!


そうとも知らずに、おのれ、まんまと引っかかってしまったわ!!!



うわあああでももう膀胱が限界!!!!





キシャアアアアア