芽吹きは終わり 季節は過ぎて
雨の降りしきる庭園
あなたは今日も 傘をさして
私の前にいる

手入れされた 花壇の中
遅れて芽吹く薔薇(わたし)は
雨の中で 一人寂しく
枯れるのを待っていた

あなたを傷つけない そう思う蕾は
あなたの腕の中 花弁開き 色付く
もう刺のない ただの花


花瓶に入り あなたと二人
部屋の中で過ごすけど
雨凌げても 何故か寂しく
あなたが遠くに感じた

花瓶から動けない 私
あなたは知らない 人と
楽しげにお喋りして
今日は一人部屋で眠る

あなたを傷つけない そう思う薔薇(わたし)は
ちぎれた刺に気が付き 血(なみだ)は流れ
真っ赤に色づく ただの花