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水墨画で有名な雪舟をご存知でしょうか?
子供の頃から絵を描くのが大好きだった少年は、
お寺に出された後も、お経もろくに読まず絵ばっかり描いていました。
怒った和尚さんは、少年を柱に縛り付けました。
悲しみの余り、少年の目からポロポロと涙が床にこぼれ落ちたそうです。
少年は足の指を使って、床に涙のネズミの絵の描きました。
その今にも動き出しそうなネズミの絵を見て、和尚さんは少年に絵を描くことを許した、と言うことです。
そのお寺が岡山県総社市にある宝福寺です。
今年もなんとか紅葉に間に合いました🍁
「いつか君、行くといい 博多には夢がある。」
(チューリップ 「博多っ子純情」より)

子供のころ、よく引っ越しをした。
愛知、大阪、博多、長崎、それから岡山。
博多は2年と少し、子供なりに記憶も多少ある。
それでも圧倒的に岡山のほうが長いし、
今も住んでいるから、ここがルーイにとっての地元
(のようなもの)だ。
それでも人に言わせればそうじゃないらしい。
「じゃあ、地元の人じゃないんですね。」
そう言われるとルーイは少しつらい。
自分が地元だと思える場所が他に無いからだ。
この年になって、よく思うようになった。
「じゃあ本当の地元って、いったいどこなんだ。」
なんだか自分が根なし草のように思える。
そんなルーイに博多は優しくこう言った。
「おかえりなさい!」
本当に聞こえた、確かに聞こえたんだ。
「おかえりって言ってくれるの?」
涙出そうになる。
「人ごみに身をまかす 黄昏れた中洲では
誰もが少しだけ優しくなれるさ。」
博多っ子純情…。
暖かい空気がルーイの体を優しく包む。
「この僕の故郷は 遠い街 博多。」
またいつかね、博多。




