死にたい人はたくさんいる。私もそのひとりだ。
両親からは結局死ぬ死ぬ詐欺で死なない、そういう奴ほど長生きするんだと嗤われる。手鏡は死の前兆と聞いたこともあるので頻繁に手のひらを眺めてみたりもするが、私は生命線の長さが人よりも無駄に長くて、見るたびにうんざりするのだ。
占いに行けば長生きするよと言われる。まさか早死にするよなんて客に言う占い師は一握りだろうから実際のところはわからない。
初めて死にたいと思ったのは小学2年生くらいの頃。理由なんてほとんど覚えていないが親から酷いことを言われるといつも心がシン、と冷たくなる感覚を知った。祖父母に買ってもらった学習机にカッターやペンで傷をつけ、死にたいと刻んだ。姉の机にも同じような跡がたくさんあった(死にたいという言葉はあったかわからない)。
人に言われたら嬉しくなる言葉を発表する授業では「いてくれてありがとう」「あなたがいてくれてよかった」「いてくれて助かったよ」そんな言葉をよくあげていた。いつも「いてくれて」という存在を肯定する言葉が入るのだ。今思えば存在を認めてほしかった、生きてて良いと言って欲しかった気持ちが強かった。
最近は急に不安になることが多くて困る。当たり前だろう私の口座にはもう7千円しか入っていない。
23歳だというのに貯金のひとつもしていない。毎月の稼ぎは5.5~7万。その内2万は家に入れている。最悪3万しか手元には残らない。そこから猫の世話代と通院代を引いて、食費雑費を引いたら何も残らない。それなのに週25時間程度しか働かない。昼夜逆転している。怠けた生活をしている。
なんかもう頑張りたくない。頑張ってなんかいない。この程度で頑張ってるとか笑わせる。でももうリタイアしたいんだ。早くリタイアしてしまいたい。
飼い猫のことはだいすきで、残していく訳にはいかないのにたまに逃げたくなってしまう。この子の死に向き合うのが、途轍もなく、怖い。怖すぎてシュミレーションまでしているレベルだ。まだまだ先だと思うけど、もう私が先に死んでしまいたい。死んで幽霊としてこの子を守る、その方が生きるよりもずっと容易にできる気がする。
私が死んでも幸い親は動物好きなので面倒はみてくれると思う。見てくれないなら祟る。
生きるのってしんどいな。私これからどうなるんだろ。こんなことをここで綴ってる割に私は化粧品たくさん買って洋服もたくさん買ってる。友達と出かける予定だってあるし、毎日筋トレをしている。未来のことなんて考えたくもない。この何も考えない楽しい日々はいつか終わるだろう。だから早くリタイアしたい。できるだけ早くリタイアしたい。
人に迷惑かけないで死ねと親から言われているので死に方は選ばなければいけない。迷惑かけないで死ぬのってほぼ不可能だから悩む。神様とか宇宙人がいるのなら私を食べるなりモルモットにしたっていい。存在を抹消してくれたら後腐れないのにな。