青空文庫と日本ペンクラブ電子文藝館の比較

 

 青空文庫といえば著作権の切れた作品を電子書籍としてインターネットに公開し運営している非営利団体。

 そして日本ペンクラブ電子文芸館は同じく著作権の切れた作家の作品を無料で公開している。さらにまだ著作権の切れていない作家の作品も無料で公開されている。もちろん許可を得て公開されている。

 

この二つのサイトの比較なのだが、まず作品の探しやすさとしては青空文庫のほうが探しやすい。なぜなら画面に大きく作家と作品のリンクがある。文字は読みやすく大きい。さらに背景に溶け込んで見えづらくならないように濃い青色を使っている。また、なるべく一度でたくさんの作品、作者を見つけられるようになっている。青空文庫はどちらかというと事務的というか簡素で、より多くの人に閲覧することを目指しているように思える。先ほど事務的と書いたが、“倉庫”といったほうが正しいかもしれない。

 どこに何があり、素早く見つけ、届けることを重きに置いているように思える。アマゾンなどで即日配達や、一時間で商品を配達するといったように受け取れる。

 そして日本ペンクラブ電子文芸館のほうではどちらかというと芸術を扱っているように見える。作品と作者が目立つというか、特別な存在としている。青空文庫は、あくまで商品は商品で、運ばれるときは紙袋や段ボールに包まれる、画一的なものとしている。しかしペンクラブ電子版は、倉庫というより無料で読める“本屋”に近い。

 なぜ本屋のように見えるのかというと、まずホームページが柔らかい。そして、どことなく商品に近い。恐らくそこには著作権が切れてない作品が含まれているからなのだろう。あと、手間がかかること。探しているという感覚がある。これは、僕にとっては悪いことではないと思う。

しかし使い勝手としてはやや扱いづらい。一つは、青空文庫では一度のクリックで大量の作品あるいは作者が現れるのに対して、ペンクラブでは複数回に分けてクリックしなければならず、しかもヒットする作品が少ない。手間が大体二倍くらいはある。

二つ目の意見としては文字が背景の色と配色が似ていて見づらい。はじめはどれがどれなのかわからなかった。難しいかもしれないが一度文字の色を再検討してみてはどうだろうか。しかし、ここで一気に雰囲気をがらりと変えるのではなく、今の雰囲気に則したものをお願いしたい。作品の見易さではどっちもどっちと言わざるを得ない。

青空文庫ではヒットした作品を読もうと思ったらいくつかの工程をもって初めて読むことができる。ファイルを指定しなければならなかった。そもそもどうやれば読めるのかよくわからなかった。ペンクラブではそういった煩わしいことはなく作品をクリックしたらすぐに読むことができた。手間が少ないのは大きいと思う。

しかしながら問題としては、青空文庫は画面いっぱいに広がり文字が大きく、作品以外の情報はあまり入ってこない。ペンクラブはうえにタグが残っていたり横に説明があったりと少しというかそこそこ邪魔。気が散ってしまう。さらに言うならば、この二つのせいで文字は小さいし画面は小さい。だから少し読みづらい。あと文字の太さが細くて小さく見えてしまい見づらさに拍車がかかっているのかもしれない。

 青空文庫はどちらかというと殺風景すぎる。あまり、このサイトに留まりたくない。本当に倉庫の中にいる。と錯覚してしまいそうだからだ。

 どちらかというとペンクラブのほうを多く叩いてしまったような印象がある。しかし、雰囲気というか、作品や作者を立てているように見えるのはペンクラブの方かもしれない。僕の抱いた、倉庫と本屋の違いは大きいかもしれない。