US出身ストーナーメタルバンドの1stアルバム。

THE OBSESSEDを解散したリズム隊とBURNING WITCHを脱退したGreg Anderson(SUNN O)))etc...)によって結成されました。
ドゥーミーかつハネ感のある往年のリフに、Pete Stahlの男らしくもどこか田舎臭さのあるクリーンボイスが乗った良質なロック/メタルサウンドになります。
ギターサウンドに関してはスモーキーかつヘヴィなのはもちろんのこと非常に音圧が高く、ギターの音が全面に押し出されています。一見アンバランスに感じられるほどですが、これにより破壊的な音づくりを実現しています。
ドラムに関しても手数こそ多くないものの堅実かつヘヴィなプレイに徹しており上述のギターとの相性は抜群です。

ジャケットでヴァイキング船にアメリカ連合国の旗が掲げられていることからもわかるように、南部丸出しの男臭いサウンドが売りのようです。
単車に跨った髭もじゃが後ろに女を乗せて海沿いを走っているという画がいかにもという感じで面白いですね。

1.Slippin the Stealth
2.Innocent
3.What Love Remains
4.IV
5.Mower
6.Dog Catcher
7.Lord of Los Feliz
8.Trower

#1
BLACK SABBATH譲りのハネ感のあるロックナンバー。
イントロや曲中に挟む歪んだ叫び声が印象的。
#2
随所でハーモニカが効果的に使用されており、アメリカンでブルージィな雰囲気を醸し出している。
ギターリフもパワーコードが使用される場面が少なくコーラスのボーカルも爽やかで、よい意味で肩の力の抜けたリラックスした楽曲となっている。
アルバム中最もライトな曲だが、ヘヴィ一辺倒にしないための工夫が感じられる。
#3
2曲目とは打って変わって本作中最もスローなリフから始まる。
コーラスはテンポが速くなるが、最後は再び音割れ寸前の激重サウンドとなり幕を閉じる。
#4
スローで単純なリフに終始する楽曲だが、ポップなボーカルラインと相まってが中毒性が高く「酔える」楽曲となっている。
テンポの変化もないため最も体感速度が遅く感じるが、なんだかんだドゥーム/ストーナーってこの反復が気持ちいいんだよな、と改めて感じさてくれる。
#5
鈍重サウンドから始まるが、テンポが上がり疾走感のあるコーラスを聴かせてくれる。
キャッチーなボーカルラインのため、ライブで盛り上がり間違いなしの楽曲だろう。
#6
ヘヴィな曲が続いたため、小休止的に配置された小曲。
#7
今作中最もメタルチックな楽曲。これまであったどこかポップであったりファニーな雰囲気はなく、ひたすら重い。
途中KYUSSのような静かなサウンドを行き来したり、呪文のようなボーカルも相まって暗い印象の強い楽曲。
#8
ハイテンポと明るい曲調で締めくくるラストナンバー、かと思いきや曲の中盤からバンドサウンドは止み、代わりに弦と女性の歌声が始まる。
最後はバンドが再開し、前半部分とは異なるドゥームサウンドに戻って終了するという変わったアレンジが施されている。

 

お気に入り度

★★★★☆