『らんま1/2』との最初の出会いは、誰かから借りた連載漫画のアンソロジーだったと思います。その本には複数の異なる漫画が収録されており、断続的に読んでいたため、最初の頃は『らんま1/2』の独特な世界観を十分に理解していませんでした。その後も特に追いかけることはなく、深い印象を残すことはありませんでした。
しかし、その後、家にレーザーディスクプレーヤーを購入し、『らんま1/2』のアニメをレンタルして観るようになり、徐々にその魅力に惹かれていきました。特にその独特のユーモアと魅力に気づくようになりました。
『らんま1/2』の特異性は、恋愛、格闘、コメディの要素が絶妙に組み合わされている点にあります。さらに、物語の展開が比較的自由であり、主人公の恋愛関係には連続性がありますが、高橋留美子先生が描く乱馬の戦闘経歴には特に一貫した主軸は設けられていません。同じ作者の作品である『犬夜叉』では、犬夜叉には奈落という倒さなければならない敵が存在しますが、『らんま1/2』では、玄馬、良牙、九能帯刀、ムース、八宝斎などとの関係は敵とも友ともつかない微妙なものであり、その関係は常に変化します。
例えば、乱馬、良牙、ムースは、彼女を巡って大喧嘩することもありますが、共通の目標(例:男溺泉粉)を達成するために協力することもあります。協力する一方で、互いに疑心暗鬼になることもしばしばです。また、「朱猫団の秘宝」(注1)のエピソードでは、高橋先生特有のユーモアが見られます。乱馬と玄馬たちがムースと対峙し、戦おうとする場面で、ムースは玄馬に「熊猫体質」(注2)を治す条件を提示し、玄馬が自分の息子を裏切って敵に回るシーンが描かれています。
注1:SFCゲーム「らんま1/2朱猫団の秘宝」、『らんま1/2』のアニメを原作としたゲームで、物語は高橋留美子先生の手によるものではないと思われます。
注2:玄馬は冷水をかけられると熊猫(パンダ)になり、熱湯をかけられると元に戻る体質です。
乱馬と玄馬父子の関係は、一般的にはあまり仲が良いとは言えませんが、それでも天道家に寄宿し、同じ部屋で過ごしています。また、乱馬と良牙の喧嘩も、実際には不倶戴天の敵同士ではなく、良牙が小Pや小茜への思いからくるもので、両者の戦いは決して殺し合いではありません。『らんま1/2』の世界観では、明確な敵味方の境界はなく、軽いコメディとして描かれています。たとえ人が空高く飛ばされたり、爆弾で吹き飛ばされたりしても、死んだり大怪我をしたりすることはなく、完全にコメディの設定です。
物語の展開
『らんま1/2』の物語は、主人公の早乙女乱馬の父親である早乙女玄馬と天道道場の道場主である天道早雲が「無差別格闘流」の師兄弟関係であることから始まります。玄馬には乱馬という一人息子がおり、天道早雲には三人の娘がいますが、息子はいません。そのため、天道早雲は乱馬を娘婿に迎え、道場を継がせたいと考えています。乱馬と玄馬は長い間旅をして修行しており、天道家に寄宿することは互いにとって利益となる状況でした。
早乙女家と天道家は婚約の約束を交わしており、乱馬と小茜は同じ家に住み、同じクラスに通っているため、次第に惹かれ合っていきます。しかし、『らんま1/2』の恋愛関係はそう単純ではありません。乱馬には小茜以外にも三人の婚約者候補が存在し、小茜自身も多くの求愛者に囲まれています。
他の婚約者たち
乱馬の婚約者候補の一人であるシャンプーは、中国の女傑族(架空の民族)出身です。女傑族の規則では、女性が外来の女性に敗れた場合は必ずその相手を殺さなければならず、男性に敗れた場合はその男性と結婚しなければなりません。乱馬はこの規則を知らず、女乱馬の姿でシャンプーに勝利しました。その後、シャンプーは乱馬が男であることを知り、態度を180度変え、敵対から恋愛感情へと転じ、婚約者を自称するようになります。
注3:乱馬は中国の「呪泉郷」(架空の場所)で修行中に「娘溺泉」に落ち、その後冷水をかけられると女性に、熱湯をかけられると元の男性に戻る体質になりました。この体質が『らんま1/2』というタイトルの由来です。
乱馬の婚約者候補の二人目である久遠寺右京は、関西弁を話し、「お好み焼き」を売って生計を立てています。幼い頃に乱馬と出会い、玄馬と右京の父が二人の婚約を決めました。右京自身も幼い乱馬に「一生私の面倒を見てくれる?」と尋ね、乱馬は右京を男の子だと思っていたため、深く考えずに「いいよ」と答えました。これらの経緯から右京は婚約者候補となりました。
ちなみに、右京は私の好みの女性タイプです。昔からずっとそうで、もし私が乱馬なら、右京を選びます。彼女は優しくて賢く、内外の美しさを兼ね備えており、関西弁も柔らかくて聞き心地が良いです。
乱馬の婚約者候補の三人目である九能小太刀は、格闘体操が得意で、非常に裕福な家に住んでいます。彼女の家は巨大な日本式の城であり、兄の九能帯刀は乱馬のライバルの一人で、父親は乱馬と小茜が通う風林館高校の校長です。
小太刀の性格は粗暴で手段を選ばない面がありますが(例えば、兄の帯刀を縛り、ペットのワニ「ミドリガメ」の池に投げ込むシーンがあります)、彼女も乱馬への強い愛情を持っており、時には優しい一面も見せます。アニメのエピソードでは、天道家が食糧難に陥った際、小太刀は乱馬が栄養失調にならないよう、自らの判断で日式の結婚衣装をまとい、花嫁行列を連れて天道家に現れます。玄馬に深く礼をし、家事を手伝う姿が描かれています。彼女は裕福な家庭の出身で、通常は家事をする必要がない立場ですが、乱馬への強い愛情からそのような行動を取るのです。
