闖入者
大阪圭吉
富士山の北麓、吉田町から南へ一里の裾野の山中に、adidas スニーカー誰れが建てたのか一軒のものさびた別荘風の館がある。その名を、岳陰荘(がくいんそう)と呼び、灰色の壁に這い拡がった蔦葛(つたかずら)の色も深々と、後方遙かに峨々(がが)たる剣丸尾(けんまるび)の怪異な熔岩台地を背負い、前方に山中湖を取繞(めぐ)る鬱蒼たる樹海をひかえて、アディダス スニーカー小高い尾根の上に絵のように静まり返っていた。――洋画家の川口亜太郎(かわぐちあたろう)が、辻褄の合わぬ奇妙な一枚の絵を描き残したまま卒然として怪しげな変死を遂げてしまったのは、http://www.adidasjpheya.com/この静かな山荘の、東に面した二階の一室であった。 それは春も始めの珍しく晴渡った日の暮近い午後のことである。この辺りにはついぞ見かけぬ三人の若い男女が、赤外線写真のような裾野道をいくつかの荷物を提(さ)げながら辿り辿りやって来た。見るからに画家らしい二人の男は川口亜太郎とその友人の金剛蜻治(こんごうせいじ)、女は亜太郎の妻不二(ふじ)、やがて三人が岳陰荘の玄関に着くと、あらかじめ報(しらせ)のあったものと見えて山荘に留守居する年老いた夫婦の者が一行を迎え入れた。