2015年8月初稿
2019年4月改定
2021年12月追記
2022年9月追記
2023年3月NAHAに関しての追記
2024年4月AEAJが迷走してるかもの追記。
※この記事に辿り着く検索項目が、なかなか興味深くて、この記事が消せない為、時々、最新情報に更新するようにしています。
記事が、過去記事に埋もれてしまうと、探すのが困難なので、定期的に、投稿日時だけ更新しています。

【匿名質問箱】マシュマロを投げ合おう

匿名なのでお気軽にご質問ください。
140字程度の返信、あるいは、ブログのネタとして解答、考察を掲載します。



アロマテラピーに関する資格は世界中どこを探しても国家資格ではありません。
※自然療法家としては、国家資格があります。

最近では、日本でも大学の学習過程に取り入れ始めたところもあるようです。
例えば、看護、薬学など、関連する学部などにちょこっと入ってます。と言うレベルのようです。
博士課程修了者でも正しくアロマテラピーを学んでいるかと言うと、たまに、そんな事も知らなかったの?と思うようなことを話されているので、師と仰ぐべき人を探すのも一苦労だと思われます。

日本のアロマテラピー団体は、申し訳ないけれども、内容が足りていないと思います。
美容や個人が安全に楽しむ為だけであれば、十分ですが、博士課程修了者としてアロマテラピーを語る方には、それでは不十分です。
就職に活かされるか?…謎ですね。
店舗の店員などで検定1級です!とおっしゃる方の独りよがりななんちゃってアロマテラピー論を聞いていると、某故R太郎さんでなくても毒舌で論破したくなるかと思います。
あくまでも個人のオピニオンですが。



【アロマテラピーに関する民間団体の比較検討】
●AEAJ(公益社団法人日本アロマ環境協会)
 メリット:会員数が日本最大
   → イベントなどを主催してボランティア求人を募っている様子が見受けられる。
      試験は四択マークシート。←これはメリットでしょ?(笑)  
 デメリット:合格したらそれ以上勉強しなくていいと思うようでは、専門知識にならないレベルの学習範囲

 理事長がロバートティスランドインスティチュート卒業生なのだが…。AEAJはどこに向かっていくのか?“環境”協会なのでね。地球環境に向かっていくのかな?
オシャレなアロマセラピーが好きな方には、とても良いと思うし、商売上手ではあるとは思う。安易な人工香料による香り好きさん達を地球“環境”にも優しい天然・オーガニックの世界に導いてくれれば、それだけでも、化学物質過敏症の患者にとってはありがたいかも。先日Kさんに、初めてお会いした時に疲れ切っていて言えなかったけど、AEAJにはむしろそこを期待している。

追記:どうやら、認定校で規定範囲を学習しなければ受験資格が得られない方式を、再度、独学でも受験可能に戻す様です。
どうなんだろう?
私が指導した人もAEAJの受験用に勉強したのち、せっかくのホリスティックアロマテラピーの考え方が全部抜け落ちてしまったので、どうなんだろうなぁ。
変わって見た結果、AEAJの資格者と名乗る人のレベルを見て、評価に変わるという感じかな。
独学の多くは暗記のパターンが多いので、考え方の基盤が身についておらず、補完医療の分野では、あまり役に立たないと思われ、美容面でなんとなく企業に勤めるなら企業に染まればいいので、なんとも言いがたし。結果を待って評価します。

●JAA(日本アロマコーディネーター協会)
 メリット:フォローアップが手厚いらしいよ。
 癒しのイベントも年に数回各地で開いており、介護や膝ケア、チャイルドケアなど、ケアの対象者の広さはあり入門には良い窓口ではないかと思う。
 デメリット:私がこの団体を選ばなかったのは、内容がペライ(私は自分の持病をアロマテラピーのメカニズムと共に解明できると考えていたので、学術的に体系的に学びたく、クラフト作成など興味がなかった。)のに勧誘がウザかったからなんですけど。それは、フォローが手厚いと紙一重なのかもね。

 
 理事長が鍼灸師なので、いち早く『ケア』の領域を目指された感があるかも。
JAAである程度勉強された方で、後にIFAの後輩になった方が言うには、学習の難易度けた外れにIFAの方が難しく、いままで自信が持てなかったところが、IFAの必須カリキュラムをやり終えた後はすごく自信をもってできるようになった。と…。←個人の感想です。

●NARD・JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)母体はベルギー。
 メリット:化学的な視点が強め。
 精油の成分分析などの著作も多い、三上杏平氏が顧問をされているので、同氏のセミナーも多く開かれている様子。
 協会自体も精油の成分分析、精油の構成比率、芳香成分単体の研究等に力を入れているのでは?と感じます。
 デメリット:単利成分だけに目が偏ると、精油本来の力を見誤る事があると思う。私はね。あくまでも個人の感想です。
現状GC/MSで、100%精油の解析ができているわけではなく、また、揮発性成分であるがゆえに、機械の精度も解析する人間の知識も一定ではないので、この成分がこういう作用をしていると決めつけてかかると弊害もあるかも?

IFAの指導者によっては(指導者自身の学びによるので)科学的根拠があいまいでフラストレーションを起こすこともあり、根拠は?エビデンスは?と感じる人たちが、その後、NARDに学びを求めた経緯を見てきました。私自身は、自分の足(?)で根拠を求めて行ったので、結局、NARDという団体自体に所属することはありませんでした。

●NAHA(ナショナル・アソシーエション・オブ・ホリスティック・アロマテラピー)
本部はアメリカ
 メリット:アメリカ最大の会員数。アメリカでハーブ&アロマテラピーを利用して働きたかったら是非。ハワイに永住するとかね。
 デメリット:日本では知る人ぞ知るかも。

2023年3月、AromaSummitにて、NAHAの会長さんのインタビューを拝見しました。
日本の団体が、禁忌をガチガチ固めて、作用しない濃度を推奨しているのと比べると、英国はまだ、補完療法として役に立つと思いますが、それまで禁忌ではないかと思われている精油について、果敢にリサーチしている事を語っていらっしゃり、私自身、とても興味を持ちました。
日本で、NAHAの資格を取得しようとしている方とロバートティスランドの来日セミナーで知り合ったので、日本でも、資格取得は可能かもしれません。
基本的に、このアロマサミットの内容が、とても良いので、NAHAの基準も、きっとこのレベルであろうという気がします。国内で取得された方がいらしたら、お会いしてみたいものです。



●CIDESCO(シデスコ)
本部はスイス
 メリット:エステティシャンとしてのライセンスの上にアロマセラピストが修得できるので、解剖生理学、美容知識・技術、接遇等など、世界的に一流なライセンスを取得後にアロマテラピーの理論と技術を身につけられる。
 デメリット:時間も費用もかかること?

シデスコ・ジャパンも相当の学習が必要なため、エステティシャンとしての知識と技術は一流です。シデスコの試験をパスしただけでは認定は出ず、その後、実際にインターンなどを経て認定をされますが、シデスコ試験をパスした時点で、スウェディッシュマッサージと言うエステティック技術にとってもベースとなる手技の習得レベルはかなり高いと思います。実際に卒試のモデルや、症例のモデルをしてみて、卒業前にここまで育っているのはすごいな。と感じます。ただ、アロマテラピーの知識と技術については、シデスコの水準自体は、私も良く分かっていません。

ここに一覧として並べたのは、シデスコの理事長を務めたパメラ女史が率いるエステティックスクールは、その後IFAの認定校にもなった経緯もあり、そして、パメラ女史自身が、IFAの元会長ジョアンナ女史の講師生活終盤の直接指導を受けたように聞いたので(←私の英語力なのでビミョーですが)知識と理論も相応の指導をされるだろうと思いまして、書いてみました。
美容としてスウェディッシュマッサージに、アロマテラピーの要素も取り入れるというレベルでは完璧だと思います。アロマテラピー≠マッサージなので、そのあたりがどのような教育になっているかは定かではないので、スミマセン。(^^;


●IFPA(イフパ)とIFA(アイエフエー)
本部はイギリス
 この2団体は、団体としての教育水準は、ほぼ同格の世界一で良いと思う。
 ちなみに、IFA正会員は、IFPA正会員にそのまま入会可能。逆は掲載されてない。
 過去の確執にわだかまりでもあるのかな?(笑)

 認定校によって特色があり、医療、看護に向いてる、美容に向いてる、介護に向いてる…などなど、認定校が本部より要求されるカリキュラムを含み、認定校独自のカラーを出している為、資格取得を目指すだけでなく、自分が何をしていきたいのかによってカラーのあった認定校を選ぶべき。


 IFPAのメリット:しっかりとした日本支部があり、日本語対応が可能。
 IFAのデメリット:ロンドン事務局で長くボランティア的に激務をこなしてくれていた日本人が退職されてから、日本語での対応には不備が多い。英語ができた方がスムーズである。

 IFPA&IFAのデメリット(?):
 学習内容は多岐にわたり、学習期間もそこそこ長い。学内講義の他に、ポートフォーリオとして学習成果をまとめて提出をしなければならないし、症例件数も50~80ほど書き上げる必要がある。
 認定教室などというハードルを下げた資格は存在しない為、プリンシパルチューターが一人以上で、その他の要件を満たす認定校を開講する以外に、同資格を授与する資格が得られない。

 しかし、アロマセラピストとして独立を目指すには、必要最低限のすべての学習がその道の専門家(解剖生理学は医学博士や看護師など、精油の化学に薬学博士)を招く認定校もある為、美容やリラクゼーションにとどまらないホリスティック・アロマテラピーが学べるメリットは、デメリットを補って有り余るものがあると思う。
また、IFAの必須単位には、ビジネスもあり、自ら道を切り開くべく事業計画書の作成も単位に含まれている。
 このようなカリキュラムから、独立独歩の道を歩むIFA卒業生も多く、横のつながりが薄い点もデメリットかもしれません。しかし、人脈もまた自ら切り開くものという事も、かつてIFAの東京ミーティングで行われていることを鑑みると…。全体的に能動性が求められるのが英国の資格かもしれません。受動的ではナニモノにもなれません


 IFAは、看護・介護職に手軽に導入してもらえるように正会員の1/3くらいの費用と学習内容で取得できる「アロマタッチプラクティショナー」を設立。この資格にもかかわらず、ときどき、IFAと名乗れる事で差別化を図っている方を見受けますが、IFA正会員とは同じ立場ではありませんので、雇用主の方で誤解されている方がいないように願います。さらに、精油セラピー専門(PEOT)コースが設立され、これは、精油学をメインに学習するものになります。学習難易度としては、アロマセラピストよりもさらに専門的に精油の学習をする為のコース設計をしていると聞いています。PEOTの資格のみの方は、IFAの所定のトリートメント理論と実技は認定を受けていませんので、同様に、お間違いになることのないように、雇用主の方には、喚起したいと思います。

あと、IFAも、多分、IFPAも、団体として常に臨床&研修のスキルアップを求めている為、5年以上学習をしていないと、最新情報は変わっていると思います。
本来は、年間CPDが必要ですが、パンデミックの影響もあり、ゆるい審査になってはいますが、もちろん無料(会費は必要)の研修会も開かれています。資格の認定を受けたら終わりではありません。
ちなみにIFAの方は、所属しているので情報がわかります。
「不合格」は、少ないですが、脱落者はよく見聞きします。試験の一発勝負のマグレ合格はなく、試験を受ける前の査定で受験資格が得られない人という事です。
また、再受験も可能ですが、2年以上経過した場合は、再履修が求められます。
養成校で講座を受けました。が、試験を受けるのを辞めました?(笑)まぁ、いいでしょう。仮に本当にそうだとしたら、認定に合格した人の最後の踏ん張る努力には、叶わないとご承知でしょうから、ご自分が一番分かっているでしょう。
雇用主の方には、その意味を理解していただけたらと思います。


●ITEC(アイテック)とIEB(アイイービー)英国の試験機構
どちらも、試験機構の為、試験をパスしたことの証明であり、会員制度や年次更新などはありません。


あなたは、どんなアロマセラピストに成りたいですか?

ところで、すでに医師、看護師、薬剤師などの国家資格をお持ちの方、あるいは、関連する学問の博士課程などをお持ちの方が、ご自身の研究分野に精油の知識をプラスする為に学ぶという事であれば、日本のアロマテラピー団体は無意味だと断言できます。
世界には数多くの精油の生産があり、アロマテラピーとして利用する為の純粋(ピュア)な精油と、香料業界が使用する為の安価に生産する為、基準が緩和されているもの、あるいは、何を持ってピュアな精油とするのか基準が理解できていない生産者、仲介者など様々な人を介して精油は市場に出回ります。
本当に科学的エビデンスを必要とするのであれば、精油、基材、実験環境などを整備する必要性があり、それらをきちんと学べる民間団体はとても少ないと思います。

私が拝見した団体でしか話せませんが、「日本アロマセラピー学会」は、医学博士、看護師を中心に作られている団体ですが、公開している講演会の内容的には私個人的には周知のことを大発見のように話されているのは、どこ向けの話なの?と思わなくもなかったです。でも、医学博士どうしのロビートークは、研究しようという努力と日本の法律との壁に悩まされているという事は確かかな?と思える事もありました。

最近発足された「サイエンティフィックアロマセラピー協会」は、精油と自律神経について研究をされている医学博士が中心人物なので、科学的根拠を追求していこうという事は、後の学問としてのアロマテラピーを発展させるかもしれません。しかし、私が賛同しかねるのは、動物実験を介さなければ科学的根拠が示せない点のみですかね。考え方自体は良いと思いますが…他にアプローチの方法はないのかな?と思っています。

一般社団法人の作り方(創設の仕方)をネットで検索すると、どのような条件がそろえばその名称が使えるのかが分かるかと思いますので、割愛しますが、現在、一社●●協会がありすぎて、それぞれを比較検討することはできないかと思います。
みなさんそれぞれの哲学(コンセプト)で、道を開き、後続してくれる人を育成して行こうと考えての事だと…思いたいです。
もし、ライセンスビジネスだな。と感じたのなら、ご自身の直観を信じて距離を保つと良いのではないかと思います。ビジネスは経済には必要な事なので、決して否定は致しませんが、自分自身の為になるかどうか?は個人が判断できる条件を整えておくべきだと思います。
私は、自分の為に生きて、結果、誰かの為になった。そういう生き方をしたいと考えていますので、この記事も、自分基準ですが、誰かの役に立てたら幸いです。

追記:
ちなみに、ヒーリングスペースオルカでは、資格のための勉強ではなく、実際にアロマテラピーを自然療法として、自分で考えて選択していけるように、学習したい方への学びの場を提供しています。
お問い合わせは、公式サイト(https://hs-orca.com/) 又は、メール(mail☆hs-orca.com)、アメブロのメッセージ機能をご利用ください。

2021年12月追記
最近、IFAの取得に対してAEAJからの編入(あるいはランクアップ)で、いいと言う養成校(企業)が、IFA認定校から外れたようです。
NYR関係には、知り合いも豊富なので、何年か前から試行錯誤状態なのは肌感であったのですが。
現在、日本でIFA認定校として、お勧めできる事業所、なかなか難しいな。と、これは、需要がないからなのか?そもそも、ロンドンが日本より中国に力を入れているからなのか?(笑)わかりませんが。

いずれにしても、AEAJと根本的に精油選定に対する考え方、経過観察時の記録の残し方など違いがありすぎて、根幹が違うものを積み上げる意味が分かりませんでした。
でも、AEAJからのステップアップ事業が自然淘汰されたなら、それでいいや。と、思います。

AEAJのアロマセラピストのレベルが低いと言っているのではなく、それは、個人の努力で成長されれば価値が変わります。勉強を続け、研究を続け、臨床を続けていれば、自ずとスキルは上がります。
でも、組織の方針内での資格認定なので、それを名乗って活動する範囲は、所属する組織の範囲だと思うわけです。
薬理作用を教えつつ、薬理作用に基づく理論的なブレンディングを記録に残さないというのは、IFAとは、根本的に違います。持病をお持ちでも、障がいがあっても、妊産期であっても、高齢でも、投薬中でも、その解剖生理学と病理が理解できて初めて精油を安全に提供できると言う意味で、アロマセラピストは、ただのマッサージする人ではありませんので、むしろ、マッサージは、ただの手段の一つに過ぎませんので。
コンセプトが根本から違うものを、積み上げないでほしい。
時間もお金も勿体無い。


2022年9月追記
ページの入れ替えがスムーズで、雑誌のように構成がしやすいので、自分自身の考えをまとめるためにノートを書いています。ここから、教材をより受講生にわかりやすくまとめていったりすることもあり、私自身からどんな学びが得られるのかの参考になると思います。
師を探している人は、ご参考にしてください。
読んで理解してもらうための書き方は意識しておらず、あくまでも自分の意見のまとめ的な執筆ですが、頭の中が垣間見れるとは思います。

https://note.com/hs_orca


2022年11月3日追記:
あまりにも、このページは表示されるようなので、ここで告知をすることにしました。
オルカでのスクール事業のカリキュラムを根本から見直し、最新の情報とこれからのアロマテラピーのあり方に柔軟に対応できる知識と技術を得ていただけるように、コース設計を見直しました。
とは言え、あいかわらず個人事業主として自分の体力の限界と闘いながら試行錯誤しています。
教えることは2度学ぶこと。は、本当で、教えることにより、また、深い学びがあり、それが臨床に活き、臨床はまた、教えたいことを産むので、どちらもバランスよくおこなっていけることで、それぞれの場(臨床も教育も)でお会いする方へ還元されていきます。私の動きに無駄なし。動きを止めるな!という感じです。
お会いする全ての方にご協力をいただきながら、日々精進努力を重ねしっかりと還元していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

オルカ公式サイト

2024年8月21日 追記
アロマテラピーは、嗅覚のメカニズムの解明とともに、またひとつ進化を確実にします。10年前に資格を取ったけれども、その後アップデートをしていないという方、特に、IFAを取得したという方、その昔、合格したと言うだけで、既に所属していない方に、IFAが進化し続けている事を知らずに下げ発言をしていただくのは心外であると思っています。

現在、フロントランナーとしてアロマテラピー業界をけん引する方々の国際的なオンラインイベントを拝見したりすると、我こそは第一人者と思っていらっしゃる方に、次のステージにステップアップしていただきたいと思う事もあります。
謙虚に勉強し続ける事が一番大事。アロマテラピーはまだまだそんな学問です。
いろいろな分野とインテグレートできるという意味においても、嗅覚から脳に働きかけるアロマテラピーを学び、巷に蔓延する化学物質にも視野を広げて行けるようにしていただきたいと願っています。