うさぎの ミッキー.28 | チョンサXIA ブログ

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JYJ大好きだよ。
いつかのその日まで。
ゆせりく どハマり中。



「ジュンス・・・」
「みっき?どこ行って・・た?」


僕は またミッキーが消えてしまうんじゃないかと怖くて
その体をギュっと抱きしめたまま 聞いた。
もう ミッキーを失うのは嫌だ。


「ジュンス・・・もう どこにも行かない。」
「ほ、、んと?」


ミッキーは僕の腕をゆっくりほどき、顔を覗き込んだ。


「ふふっ・・ジュンス、、いっぱい泣くから ブサイク」
「なんだよ!誰の、、せいでっ・・・」


それでも ジワリと涙があふれてくる。
でも この涙は 悲しみの涙じゃなくて、嬉し涙。

真っ赤に腫れた目元に 優しくキスをくれるミッキー。
真っ赤な鼻にも、
そして 唇にも。


もう・・・訳がわからない。
でも、ここにミッキーがいる。
僕の目の前にいる。
それが 嬉しかった。
本当に・・・嬉しかった。


「ジュンス、見て」
「ん、、、」


それでも、まだ不安で ミッキーの手を ギュッと握ったまま顔を上げた。


「ジュンス、、オレ・・ミッキーじゃないんだ。
 ミッキーっていうのは オレが子供の頃に飼ってたペットの名前で、
 オレは 『 ユチョン』 って言う。」

「ユチョン?」

「オレは、ウサギじゃなくて人なんだ」
「ウサギじゃない?」

「うん。ほら ウサギの耳もないし、シッポもない」


ミッキーの頭を見ると、長いウサ耳がない。
そして お尻にもシッポの膨らみもなく、ぺちゃんこだ。

それに・・・ちょっとだけ ミッキーと雰囲気が違う。
少し大人っぽい感じ。


「ミッキーじゃない?でも・・・」

「ホントはオレにも わからないんだ。
 ミッキーとしての記憶はある。
 けど、オレは人なんだ。
 ずっと 人として生きてきた。」


ユチョンが言うには、
泣きながら目が覚めた場所は、ユチョンの家だったと。
長い夢を見ていたようで、しばらくボーっとしてたらしい。

自分がウサギになった夢を見ていたと。


「でも・・・コレ。
 コレがあったから、オレはジュンスの事を思い出した。」


そう言って 首にかけていたモノを取り出した。
僕がミッキーにあげた ペンダント。


「コレがなかったら・・・オレは 全部 夢だって・・思ってた。
 ジュンス・・ここに ジュンスの名前があったんだ」


ミッキーは 目を潤ませて 僕の手を優しく包んだ。
僕があげたペンダント。
迷子対策にと思って・・・


「ありがとう、ジュンス」
「ミッキー・・・よ・・かった、、、っ・・・」

「あ、もう 泣いちゃダメだって。」
「だって、、、だって・・・よかった・・・ホントに よかった・・・・っ」


どういう魔法で 人間がウサギになったのか わからない。
でも、目の前にいるのは ミッキーだ。

コツンと頭をミッキーの胸にもたれると
トクン、トクン・・・ミッキーの力強い心臓の音が聞こえる。
愛しい音。
愛しい温もり。

僕のところに 帰って来た。
迷子にならずに 帰って来た。

僕は安心したのか 急にチカラが抜けて、
ミッキーの腕の中で眠りに落ちた。



。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「ジュンス、、、ただいま・・・」

 
 


そして、私も ただいま(笑)