ぼやけた意識の中で、『あぁ、また ミッキーか・・・』 と考えた。
早朝、布団の中でゴソゴソと動いている気配がする。
ウサギのミッキーは 僕の股 間に顔を寄せるのがスキで、
よく布団の中に侵入してくる。
その日もスウェットの上から ペロペロと舐められていた。
朝は 本当にやめて欲しい。
生理的な現象で男は 朝はそうなるんだ。
なのに刺激されると、ちょっとヤバイ。
てか、ウサギにって言うのはマジでヤバイ。
僕は布団を捲って 中を覗き見た。
「ミッキー・・・・っつ、、、わー!!!!!
な、な、な、何してっ!てか、誰ー!!!!!」
僕の股の間には 見知らぬ男がいて、赤い舌を見せていた。
驚きのあまり硬直する体の上を 這い上がってくる男。
僕の顔の上に見知らぬ男の顔。
大きな黒い瞳に長い睫毛。
プルプルの赤い唇。
そして・・・僕の目は釘づけになる。
その男の頭には ウサギの耳が付いていた。
怖くて・・・何をどうしたいいのか。
何をどう理解したらいいのか。
まだ夢の中にいるのか、頭が働かない。
「誰?」 震える声で そう聞くと、
「パパ、オレだよ。ミッキー」 とその声の主はしゃべった。
「・・・は?ミッキー・・・?」
「そうだよ。オレ、ウサギのミッキー」
「だって・・・人間・・・・・」
「だよね。オレもビックリww」
ミッキーと名乗った男は 「ハハハっ」 と笑いながら僕の上から隣に移動した。
ミッキーはウサギで・・・
この男は?
ぼ、僕は きっと夢を見てるんだ。
だって、僕の可愛いミッキーが こんなに声が低い訳がない。
こんなに 大人の男の訳がない。
てか、ミッキーはウサギだ。
混乱する僕を余所に、ミッキーと名乗る男は隣で髪の毛を梳いていた。
その仕草が 男の色気というものがコレなのかと思うほどに放たれていて
少しボーっと見入ってしまった。

「パパ 落ち着いた?」
その男がチラリと僕を見下ろす。
てか!裸ー!!!!!
何で、見知らぬ男が僕のベットに裸で?
増々 混乱してきて、めまいがしそうになった。
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「マジで オレ ミッキーだから」
