「会えなくなってどれくらい経つ?」
あの時、俺はどうすれば良かったのだろう。
迷い彷徨う俺を、
「大丈夫だよ。きっと良くなる」
そう言って支えようとしてくれたのに。
何も見えなくなっていたんだ。
今更だと思う。
それでも願う。
叶わない願いかも知れないと弱気な俺が顔を出しても。
心は嘘をつけないから。
ねえ、許してとは言わない。
でも、聞いてくれ。
苦しいんだ。
悲しいんだ。
だって知ってるだろう。
「君のことばかり考えてる」
今、俺は戀の本当の意味を知った。
心が叫ぶんだ。
君を愛しい、愛しいと。
今日もただ君に会いたい。
涙がとめどなく溢れても、それでも君に恋する気持を捨てることは出来ない。
ねえ、聞いて。
「君のことばかり思い出すのさ」
儚い世界の儚い夢を再びと願う俺を笑って。
*戀=恋の旧字体。糸しい糸しいと言う心と書く。



