波打ち際で立ち止まり、水平線を見つめた。
足元で白い波が砕け、落とした涙をさらって行く。
会いたい。
会いたい。
会いたい。
切ないほど会いたいのに、この声を届ける術を知らない。
ただ君の面影を求めて彷徨うだけ。
強い風に前髪が揺れる。
ふと、おでこに触れて微笑んだ。
人よりも広い君のそれを、いつも話題にしてたっけ。
君の全てが好きだった。
いつも一番近くに居た。
でも、この気持ちに気付いてからは遠い存在だった。
許されない想い。
そう自分に言い聞かせ、心を隠して付き合った。
君が同じ気持ちだと伝えてくれた時は、世界がひっくり返った気分だった。
ただただ、驚きと喜びに満ち溢れた日々。
愛。
そんな言葉が当然のように身近にあった日々。
君の居ないベッドは広すぎる。
絡み合って眠った夜。
君の腕の中で迎えた眩しい朝。
君の真ん中に届けられた歌。
会いたい。
会いたい。
会いたい。
僕は波打ち際から動けない。
君への想いが、いつまでも引いては寄せるから。
ユスに会いたいなぁ(T_T)
七夕のように、年に一度でも逢瀬が許されますように。
