「僕を好きなんだって」
鏡の中の自分に向かって言うと、眉が下がり困った顔になった。
ユチョンは友達。
とびきり仲の良い親友。
そして、家族そのもの。
何でも腹を割って話せるし、飾らない自分で居られた。
ユチョンの前でなら、僕は楽に呼吸が出来る。
気を遣わなくていいって本当に楽だ。
そう思ってたのに。
「ああ、もう!」
髪の毛に手を突っ込んで、頭をわしゃわしゃと掻き毟る。
突然の告白にどうしていいか分からない。
ユチョンは返事を催促するでもなく、いつもと何ら変わりなく過ごしている。
僕と目が合っても、今まで通り優しく微笑むだけだ。
僕の方が戸惑って、挙動不審になっている。
仕舞いには、ジェジュンから、
「ジュンス、ユチョンと何かあったの?」
と聞かれる始末。
あったさ。
ユチョンから告白されたんだよとは言えず、
「えっ、何もないよ」
と、白を切るしかない。
告白されるって、こんなに困るものなのだろうか。
「どうしろって言うんだよ・・・」
鏡の中の僕が、大きく溜息を吐いた。
続く・・・