何度拭っても額から伝い落ちる汗に、顔をしかめた。
顔だけじゃない、びっしょりという言葉が相応しいほど全身が濡れている。
着ていたTシャツは汗を吸って変色し、肌に貼り付いて気持ち悪い。
ここ数日続いている猛暑日に、元気印の僕もさすがに疲れていた。
「ほら、クーラー代わり」
冷えたペットボトルをおでこに押し付けられて、その心地良さに目を閉じた。
彼にダンスレッスンを頼まれて、公園に呼び出され、つい今しがたまで練習していた。
教えている途中で座り込んだ僕を心配して、自動販売機まで走って冷えたスポーツドリンクを買って来てくれた。
「ああ、助かった」
おでこに押し付けられたペットボトルを受け取り、蓋を開けると、冷えた液体を一気に喉に流し込む。
乾いた大地に水が沁みこむように、あっという間に空になったペットボトルを振って見せた。
「そっちもよこせ」
彼の手に握られたもう一本のペットボトルを半ば強引に奪い、それもまた空にした。
やっと人心地がついた僕は、ふうっと大きく吐息を吐いて、額に滲んだ汗を腕で拭った。
「ごめんよ、こんな日に呼び出して」
彼が両手を合わせ頭を下げる。
確かにこんな日に、こんな場所に呼び出して、ダンスレッスンなんて、正気の沙汰とは思えない。
でも、彼が何かやらなければと思っている気持ちも分かる。
何かやっていないと、不安に押し潰されそうになるんだろう。
「いいよ、僕のためにもなるんだから。それに、ここだったら・・・」
周りを見回す。
晴れ渡った空には、雲が浮いて流れていく。
容赦のない太陽の光は、木々を焼き、地面に色濃く影を落とす。
風はそよとも吹かず、街中なのに喧騒は遠い。
そして、誰もいない。
「ここだったら、誰にも邪魔されないから」
二人きりになれるのは、何も密閉された空間だけじゃない。
開放感あふれる場所も、天が味方すれば誰もいない場所になる。
彼は嬉しそうに微笑んで、僕に顔を近付けた。
「じゃあ、こんなことしても平気だね」
照り付ける太陽の熱をも凌駕する彼の口付けを、僕は黙って受け入れた。
何度も。
何度も。
Fin.
あっ・・・
あっ・・・
皆様!
とんでもない暑さですね(;´Д`A ```
ちょっと窓ふきでもしようと思って外に出たら、
五分もしないうちに全身ぐっしょり( ;´Д`)
さすがに暑さに強いじゅんじゅんも早々に諦めました。
とにかくこの暑さは尋常じゃないので、絶対に無理をしてはいけません。
こういう暑い日はですね、
「あっ、あつい」
熱いユス菌を摂取して涼んでねーヽ(゜▽、゜)ノ←ご近所は誰も外に出ていなかったよ←当たり前


