成すも成さぬもないのだが これまでもこれからも
4thアルバムの翌週に発売された鷲崎健の初書籍であるエッセイ集。
ラジオや音楽、幼少からの出自のことはもちろん、「サメの話」などという鷲崎さんのニッチな趣味のネタも多数掲載。
ファンであれば必ず買うべし。
ファンじゃなくても普通に楽しめます。
音楽や趣味の話ももちろん面白いのだが、何より、この人の半生の道程(ラジオパーソナリティ業に就くまでの経緯など)が一番面白い。読めばきっと、鷲崎健という稀代のラジオパーソナリティに少なからず興味が涌くでしょう。
ただ、こう言ってしまうと身も蓋もないけど、やはりこの人は活字よりもラジオでのトークの方何倍も面白いので、ファン的にはぜひラジオも聴いて欲しいところ※(w
※文化放送の番組は時間が合わないと聴けないので、Hibiki(ネットラジオ)で配信されている「思春期が終わりません」あたりが聴きやすいし、バックナンバーも配信されているのでオススメです。
↓
http://hibiki-radio.jp/description/shisyunki/detail
- 成すも成さぬもないのだが これまでもこれからも/KADOKAWA
- ¥1,620
- Amazon.co.jp
「ARIEL SS 銀河編」
「ALIEL」の新装版刊行時に書き下ろされたショートストーリーを1冊に纏めたシリーズ第2段。
第1弾「地球編」が巨大人型ロボット「ARIEL」の開発経緯について語られるというハードSFだったのに対して、この「銀河編」は、ARIELが戦った宇宙人側によるスペースオペラ的な内容。
ちなみに、「スペオペ」の定義は色々と難しいのだけど、SFファンに怒られるのを覚悟で乱暴な言い方をしてしまうと、「銀河帝国」、「宇宙戦艦(艦隊)」、「超光速機関」、「時空跳躍」、「星間戦争」なんて単語が出てきたなら、まぁだいたいスペオペで良いのではないかと。(w
例えば、本書第1編にある、本編で地球侵略に来ていた戦艦の艦長が若かりし頃、銀河帝国艦隊の士官候補生だった彼が、密航してき星間国家のお姫様に助力を求られ、練習艦1隻で国元の追手の艦隊と渡り合いエリートコースからドロップアウトすることになったエピソードなんか、まさにスペオペですよね。
読む機会は減ってしまったけど、やはりスペオペってのも良いなぁ。
- ARIEL SS 銀河編 (朝日エアロ文庫)/朝日新聞出版
- ¥734
- Amazon.co.jp
ニセ科学を10倍楽しむ本
「ニセ科学を10倍楽しむ本」読了。
名古屋出張の際、駅前の書店で雑学系の文庫本コーナーで、SF作家「山本弘」先生の名を見つけたので購入。
山本先生が一時期精力的に活動されていた、トンデモ本を扱った「と学会」的な内容を、中高生や科学知識に疎い一般の方にも理解しやすく書かれた本でした。
「アポロは月に行っていない」、「相対性理論は間違っている」、「ゲーム脳の恐怖」など、「科学的なように聞こえるけど科学的には誤った理論」への反証を、中学生の娘が作家の父気に尋ねるという形で分かり易く説明しております。
「~楽しむ本」と題されておりますが、「と学会」のようにそれを笑いのネタにするというよりは、、「世の中にはこんなバカな理論がまかり通っているから気を付かないといけないですよ」というスタンスで書かれております。
とはいえ、キャラクターの会話形式なので、そんなに説教臭くはないし、反証も感情的になってはいないので、「ニセ科学」をフラットに学びたい方にはとてもオススメです。