チェチェンの工場で放射能漏れ・当局が捜査


【モスクワ=栢俊彦】ロシア南部チェチェン共和国の検察当局は16日までに化学工場での放射能漏れに関する捜査を開始した。検察当局は「許容限度の5万8000倍で破局的な状況」だとしている。ロシアのテレビ局は放射能のレベルを1986年に発生したチェルノブイリ原発事故時の半分に相当すると報じた。外部への被害などは伝えられていない。
問題の場所は国営企業「チェチェン石油化学」系のグロズヌイ化学コンビナートの敷地内。27から29種類の放射性元素が確認され、ある作業場にはきちんと管理されないまま放置されている。テロリストの盗難に遭う可能性を指摘する声もある。

(日本経済新聞 2005/12/17)