【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
東海村、増え続ける「核のゴミ」 ドラム缶35万4000本分に
東海村の日本原子力研究所東海研究所(原研東海)など、同村にある原子力施設が保管している放射性廃棄物の総量が、200リットル・ドラム缶換算で35万4000本余りに上っていることが分かった。開会中の第3回定例村議会で、永井一郎議員(共産)が明らかにした。
放射性廃棄物の主な核種はウラン、プルトニウム、コバルト、セシウムなど。
同議員が村当局などから入手した資料によると、原研東海のほか、核燃料サイクル開発機構東海事業所、日本原子力発電東海第2発電所の、いわゆるご三家をはじめ、三菱原子燃料など民間事業所を含む大手5施設の保管量は、約33万8000本。
これに他の、第1化学薬物動態研究所、核物質管理センター、レーザー濃縮技術研究組合、三菱マテリアルなど10施設の保管量を加えると、約35万4200本に達する(6月30日現在)。
一方、この保管量に対する施設側の保管能力の比率(保管率)は、原研東海が94.4%、三菱原子燃料が88.2%と軒並み高く、貯蔵施設は満杯状態。すでに、ほぼ限界にあることを示しているようだ。
永井議員は、この放射性廃棄物の保管が地域環境に与える影響を危ぐし、「貯蔵施設の新増設は認めるべきでない」と主張している。村上達也村長も「施設側は(放射性廃棄物の)減容化に努めるべきで、これ以上の貯蔵施設は必要ない」と同調の構えだ。
増え続ける核のゴミを、施設側は今後どう処分し、減容化対策を進めていくのか。国、県に突き付けられた課題は重い。
(常陽新聞 2003/09/17)