【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
再処理工場不良溶接の疑い16カ所
日本原燃が建設中の六ケ所再処理工場で、貯槽の内張り溶接を請け負った業者が不良溶接を行ったと証言していた問題で原燃は5日、事前調査で不良溶接が疑われる溶接個所16カ所を発見したと発表した。原燃は3日から着手した本格点検などを踏まえ、不良溶接の有無を最終的に確認する。また漏水を起こした使用済み核燃料貯蔵プールを含む同燃料受け入れ・貯蔵施設の点検では、不良溶接の指標となる不自然なグラインダー痕がこれまでに297カ所見つかったと公表した。
再処理工場の事前調査は薬品や水などの貯槽25基が対象で、県と六ケ所村が立ち会う本格点検に先立ち原燃が実施。溶接跡を削り落としたようなグラインダー痕が見つかったため、溶接業者の証言などを基に詳細調査を行った結果、9基の貯槽で不良溶接の可能性があるグラインダー痕16カ所を発見した。内訳は継ぎ足し溶接の恐れが4カ所、肉盛り溶接の恐れが10カ所、溶接部追加の恐れと補修溶接の恐れが各1カ所だった。
また不良溶接の疑いのある個所が見つかっていない貯槽16基のうち2基は事前調査未実施で、別な2基は事前調査を実施中だ。このため、今後の本格点検で不良溶接の疑いがある個所が増える可能性もある。
一方、1月7日から本格点検を行っている受け入れ・貯蔵施設では、点検対象となる全溶接線(総延長約14キロ)のうち22%(3.2キロ)で表面点検を終えた。原燃は「見つかったグラインダー痕すべてが不適切溶接なわけではない」と話している。
(東奥日報 2003/02/06)