【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

中部電の経営に打撃 全原発停止でコスト上昇


浜岡原発再循環系配管にひび割れの兆候が出ていることを国に報告していなかった問題で、中部電力は20日、点検のため同原発3号機の運転を停止した。同社の原発4基すべてが同時に止まるのは初めて。当面は燃料費の高い火力発電に頼らざるをえず、経営に深刻な打撃を与えるのは必至だ。

浜岡原発は昨年秋から今年にかけて事故やトラブルが相次いだ。1、2号機は検査のため停止中で、4号機も夏の電力需要ピークが過ぎたのを見定め、今月4日から定期点検に入ったばかり。

寺沢宏副社長は「4基すべてが運転を停止したのは大変ゆゆしき問題だが、火力発電所を使うので電力供給に支障をきたす状況ではない」と強調する。しかし同原発3号機の停止で、代替として使う火力発電の燃料費が1日に約6000万円増加し「経営には大変な重荷」(寺沢宏副社長)と認める。

需要低迷や電力自由化を背景に9月から平均約6%の値下げに踏み切ったが、原発の運転再開はめどが立っておらず、業績悪化は避けられそうにない。

(共同通信 2002/09/20)