【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
憲法に『原発禁止』 オーストリアが明記 欧州初


【ウィーン14日富田光】

オーストリア国民議会(下院)は13日開いた本会議で、原子力発電所の建設や核兵器の製造や国内持ち込みなどを全面的に禁止する非核化を新たに憲法に盛り込むことを全会一致で承認した。核の禁止を憲法に明記するのは欧州ではオーストリアが初めて。
オーストリアでは1978年、ウィーンの西約50キロのツウェンテンドルフにある唯一の原子力発電所の稼働の是非をめぐり国民投票を行い、操業停止が決まっていた。それ以降、国内には核関連施設は一切建設されていない。
またこの国民投票の結果を受け、平和利用を含む非核化を定めた一般法が制定されていた。今回の議会承認は、非核化を一般法から憲法に格上げして明記することで、核の全面廃絶に向けた全国家的な意志を内外に示したものとみられる

(中日新聞 1999/07/14)