【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

放射能被ばくにコーヒーが効く カフェインが障害防止
インドの研究チームが発見


【ロンドン24日共同】インドの科学者チームがコーヒーなどに含まれるカフェインが放射能被ばくによる障害の防止に有効なことを発見、24日発売の英科学誌ニュー・サイエンティストに発表した。
ムンバイにあるバーバ原子力研究所のチームがマウス471匹に異なる量のカフェインを注射後、致死量とされる7.5グレイのガンマ線を照射したところ、照射の1時間前に休重1キロ当たり80ミリグラムのカフェインを与えたマウスの70%は25日以上生きていた。
対照的に、カフェインを全く与えなかったマウス196匹はすべて死んだ。
また、ガンマ線の照射30分前に、同100ミリグラムのカフェインを注射したマウスの大半も同程度の期間を生きていたが、同50ミリグラム以下のカフェインを与えたマウスや、ガンマ線照射後にカフェインを与えたマウスはいずれも死んだという。
責任者のK・C・ジョージ博士は、放射線を浴びた細胞組織がつくり出す水酸基にカフェインが反応し、水酸基が骨髄による血液生成などの体機能に及ぼす悪影響を防ぐと説明。
マウス実験をそのまま人間に当てはめることは難しいとしながらも、実験結果は「コーヒーが放射線汚染に有効であろうことは示唆している」と強調している。
カップ1杯のコーヒーには80-100ミリグラムのカフェインが含まれており、体重70キログラムの人間がマウスと同率のカフェインを取るためには100杯以上を飲む必要がある。

(中日新聞 1999/06/24)