【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

「父の被ばくが病の原因」否定 核施設作業員の子の訴え却下 英法廷

【ストックホルム8日=尾関章】

英国セラフィールドの核燃料再処理施設周辺で、同施設作業員だった父を持つ

子らが白血病などにかかったのは父の被ばくが原因、として家族らが英国核燃料公社を相手に起こした損害賠償訴訟で、英国高等法院は8日、訴えを却下する判決を言い渡した。
訴えていたのは、作業員(故人)の妻で、60年代初めに生後10カ月の娘を白血病で失った73歳の女性と、別の作業員の娘で子ども時代にリンパ腫にかかり、治療後も障害が残る27歳の女性。放射能が作業員の遺伝子を損ない、それが精子を通じて子どもに影響が及んだのかどうかが問われた。判決は「訴えの根拠とされた研究は、他の研究によって(広く)支持されていない」などの理由を挙げた。

(朝日新聞 1993/10/09)