【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

捨てた原子炉は17基 ロシアの高官が明かす

【ロンドン5日=尾関章】

旧ソ連が北極海に原子炉を捨てていた問題で、ノルウェーのオスロで開かれていた核廃棄物海洋投棄の専門家会議最終日の5日、ロシア政府核廃棄物海洋投棄委員会の委員が記者会見で、捨てた原子炉は全部で17基であることを明らかにした。さらに、ロシア環境省高官は、ロシアがいまも原子力潜水艦や原子力砕氷船から炉の冷却水を放出していることを認めた。
原子炉投棄については、会議の中で環境省高官が、原子炉7基を北極海に捨てたと報告していたが、7基は使用済みの燃料ごとで、ほかに燃料なしに海に沈められた炉が10基あったとしている。投棄場所はノルウェー寄りのバレンツ海ではなく、それより東のカラ海だという。

(朝日新聞 1993/02/06)