【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
子供の甲状腺がん急増 ベラルーシ
チェルノブイリ原発事故以降 英科学誌報道

【ロンドン2日AFP=時事】

3日発売の英科学誌「ネーチャー」最新号は、1986年4月に起きたウクライナのチェルノブイリ原発事故以降、隣国ベラルーシで子供の甲状せんがんが急増しているとの研究結果を掲載した。
同誌が世界保健機構(WHO)や外国の医師の支援を受けてベラルーシ保健省が行った調査を基にして伝えた記事によると、同国内での子供の甲状せんがん発症例は事故後4年を経て劇的に増加、86年-89年の間に年平均4例だったのが、91年には56例に上ったという。最も汚染された地域では100万人当たり年間わずか1例という世界の平均値に対して91年全体と92年初めだけで100万人当たり80例に達した。調査結果によれば「こうした傾向は今後も続くと予想され、92年は少なくとも60例に上る見込み」という。

(中日新聞 1992/09/03)