旧ソ連、原子炉を海洋投棄 82年以前に12基 ノルウェー当局者明かす
【オスロ5日=ロイター】
ノルウェー核エネルギー管理当局者は5日、旧ソ連が一部に放射性燃料の入った原子炉12基をバレンツ海のノバヤゼムリャ島沖に投棄していた事実を明らかにした。
原子炉は潜水艦や砕氷船で使われた。最近のものは1982年に投棄され、このうち3基には放射性燃料が入っており、もし原子炉から漏れ出せば海洋汚染の危険性があるという。
当局者は「遅かれ早かれ原子炉は腐食し、放射性燃料は徐々に海に漏れていくだろうが、量から考えて深刻な影響は出ない」と語っている。ロシアとノルウェーは放射能問題で定期的に情報交換しており、当局者は投棄の情報はロシアの科学者から得たとしている。
(朝日日新聞 1992/08/06)