【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
チェルノブイリ事故 重い後遺症 子供のがん急増
ウクライナ委調査
【キエフ26日AP】
ウクライナ最高会議のチェルノブイリ委員会は26日、1991年から92年の間にウクライナとベラルーシで計88人の子供が甲状腺(せん)がんにかかるなど、チェルノブイリ原発事故の健康面への影響は極めて深刻、とする新たな調査結果を発表した。
子供の甲状腺がんは、ウクライナなどで事故前には年間1、2例しかなかった。異常出産、成長障害、遺伝子異常が通常より2-3.5倍多いことが確認され、特に原発で放射能汚染の除去作業に従事した労働者の遺伝子、染色体異常は5-15倍多いという。
事故による死者数は公式には32人とされているが、科学者などの間では少なくとも250人で、1万人に達する恐れもあるとの見方が出ている。リソブイ同委員会顧問は「国際原子力機関(IAEA)の健康面への影響評価は低過ぎる」と強調、事故の後遺症に対する支援を求めた。
(中日新聞 1992/03/28)