【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
チェルノブイリ原発事故「事後処理作業で1000余人死亡」
ソ連の団体が調査公表
【ニューヨーク支局23日】
ソ連の非政府系団体「チェルノブイリ支援」の責任者でチェスの元世界チャンピオン、アナトリー・カルポフ氏は、23日当地で記者会見し、同団体の調べによると、チェルノブイリ原発事故の事後処理作業員のうち少なくとも1089人が死亡、5000人以上が病弱者になった、と明らかにした。
同氏は、これまで公表されたソ連政府や国際原子力機関(IAEA)による事故被害調査は同政府内部の原子力エネルギー推進派の提供したデータのみに基づいて、被害を過小に見積もっていると批判。周辺30キロメートル以内から避難した住民11万6000人と事後処理に携わった60万人の作業員を調査対象に含めていないと指摘した。
同氏によると、放射能値がきわめて高かったため作業員1人当たり1分間にも満たない短時間しか活動できず、作業従事者の総数がふくれあがった。作業員の70%は40歳以下で、すでに国内各地にちらばっているため、IAEAの調査から漏れているという。
(朝日新聞 1991/05/24)