【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
米ハンフォード核廃貯蔵所 化学爆発の可能性高い
放射能拡散の危険警告 エネルギー省委調査
【ニューヨーク31日共同】
31日の米紙ニューヨーク・タイムズは、ワシントン州のハンフォード核廃棄物貯蔵所で爆発が起きて放射性物質が大量に拡散する可能性はこれまで伝えられているより大きい-との米エネルギー省原子力安全諮問委員会の調査報告内容を報じた。
この貯蔵所は30年以上前から放射性廃棄物を貯蔵、177のタンクがある。従来の報告でも爆発の可能性は指摘されていたが、その危険性は小さいとされていた。
同紙によると、諮問委のジョン・アハーン委員長(元原子力規制委員会委員長)名でワトキンズ・エネルギー長官に提出された報告書は、放射性物質と化学物質が混ざっているこれらのタンク内で高熱が発生したり、外部の火花や衝撃を受けて爆発する可能性があり、その場合、放射能が広い範囲に拡散すると警告している。
報告が問題にしていうのは核反応による爆発ではなく、化学反応による爆発。ソ連のウラル山脈で1957年に発生し、1万人が避難した放射能汚染事故がこれと同様のケースだという。
報告は、エネルギー省との契約で貯蔵所を管理しているウェスチングハウス・ハンフォード社が長年の警告にもかかわらず、爆発の危険性やタンク内の貯蔵物質の構成などを把握していないと非難している。
(北海道新聞 1990/08/01)